「日本」といえば、何を思い浮かべますか。アニメ、運行時刻が正確な交通機関、ユニークな家電(多機能なトイレなど)を思い浮かべる人が多いでしょうね。逆に、自然災害を思い浮かべる人は少ないのではないでしょうか。
日本は、世界的に地震が多い事で知られています。世界に存在する活火山の10%が日本に集中し、地震(1,000~2,000回/年)、火山噴火、地滑り、土砂崩れ、洪水、津波、台風など、通年で数多くの自然災害に見舞われています。日本の気候や地形、環太平洋火山帯の一部である事を鑑みれば、自然災害が多いのも頷けます。特に北海道や九州、沖縄では台風が、東北では地震が頻発しています。
日本で暮らすなら、万が一の事態に備えて、非常食を用意しておきたいものです。特に、食料と水は必ず準備しておきましょう。
非常食
WHO(世界保健機関)によると、一日あたり、男性は2,500キロカロリー、女性は2,000キロカロリーが必要だといわれています。ですが、非常時は何かとエネルギーを消費します。消費したエネルギーを少しでも補い、本来の食事で摂取できる栄養素を摂取するために、たんぱく質やカロリーが高く、ビタミンや食物繊維が豊富な非常食を準備しておきましょう。
飲料水
水は、お住まいのアパートに必ず備蓄しておきましょう。水は、生きていく上で欠かせません。食料が無くても2~3週間は生き延びる事ができますが、水がなければせいぜい2~4日が限界である事が科学的に証明されています。万が一に備えて、約12リットル(1人分)の水(半分は飲用水、残り半分は風呂や料理に使いましょう)を3日分用意して、備蓄袋に入れておいて下さいね。
また、エナジードリンクやスポーツドリンクもお勧めです。水分はもちろん、エネルギーも補給できますからね。特に高温多湿に悩まされる夏は、ミネラル分や電解質が豊富に含まれているものがいいですよ。
インスタント食品
日本で暮らしていると、インスタント食品には事欠きません。何しろ、カップ麺は日本発祥の食べ物ですからね。カップ麺の他にも、おかゆ、スープ、シチュー、ジャーキーなどがあります。ぜひ、非常食のラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。他にも、真空パックに入っているインスタント食品がありますが、これらもカップ麺同様、食べるには水や熱が必要です。ですが、賞味期限はカップ麺ほど長くありません。
バター、ジャム
特に、ピーナッツが入っているバターやジャムには、エネルギー源となる脂肪分やタンパク質が豊富に含まれています。食べ方は様々な方法でアレンジできるので、ぜひ備蓄してみてはいかがでしょうか。
ナッツ、シリアル、穀物類
ナッツ類は、外出先で手軽に食べられるだけでなく、料理に入れると風味や食感が増して、美味しく食べられます。また、食物繊維やたんぱく質などが豊富に含まれており、栄養価が高く、バランスよく栄養を摂る事ができますよ。鮮度が高く、美味しいナッツを食べるには、個包装または真空パックに入っている物を選ぶといいですよ。
バランス栄養食
バランス栄養食(カロリーメイトやソイジョイ、グラノーラバーやプロテインバーなど)には、エネルギー源となる炭水化物が豊富に含まれています。賞味期限も長い(1年)ので、非常食にいかがでしょうか。
クラッカー、クッキー
塩味のクラッカーは、サンドイッチを作る際に、パンの代用品として活躍します。賞味期限が長いジャムやピーナッツバターを挟めば、より美味しくなりますよ。また、食物繊維が豊富に含まれているので、便通や胃の調子が良くなりますし、満腹感も得られますよ。
エネルギー源となる炭水化物が豊富に含まれているクッキーもお勧めです。手軽に食べられし、甘い物を食べたくなった時や、味のバリエーションを増やしたい時に重宝しますよ。
缶詰
缶詰は、賞味期限が長く、大量に備蓄できるため、非常食として非常に重宝されています。缶詰が必要になる万が一の時に備えて、日頃から賞味期限を見直しておきましょう(半年、1年単位)。それと、缶切りも準備しておいて下さいね。
肉・魚:
肉・魚には、エネルギー源となるたんぱく質が豊富に含まれています。そこで、ツナ缶、鶏肉缶、スパム缶なんていかがでしょうか。2~3年はもつと思いますよ。また、非常時に持ち出す荷物を軽くしたいという理由で、缶ではなく真空パックを選ぶ人もいますが、缶詰と比べるとどうしても賞味期限は短くなってしまいます。気を付けて下さいね。
野菜:
野菜に豊富に含まれている食物繊維は、私たちの健康に必要不可欠な栄養素です。非常時は、新鮮な野菜が手に入りにくくなります。野菜缶を食べて、ミネラルや食物繊維、ビタミンをしっかり補給しましょう。
スープ、だし、シチュー:温める事が出来ない時は、缶詰のスープやシチューなんていいと思いますよ。加熱しなくても、美味しく食べられますし、肉や野菜が入っているので、バランスよく栄養が摂れます。また、非常時に持ち出す荷物を軽くしたい、部屋の省スペースという理由で、パウチタイプの物を選ぶ人もいますが、缶と比べるとどうしても賞味期限は短くなります。
調味料
塩や胡椒をかけるだけで、味気ない非常食が美味しく感じられます。非常食と一緒に、塩、こしょう、砂糖などの調味料も準備しておくといいかもしれませんね。
ドライフルーツ
いちじく、マンゴー、レーズンなどのドライフルーツは、自然素材のおやつとして美味しく食べられるだけでなく、私たちの身体に必要なエネルギーを補給してくれます。また、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれているため、胃の調子や便通が良くなります。
サプリメント(ビタミン)
非常時は、十分な食事が摂れませんよね。そんな時、サプリメントやビタミン剤があれば、不足している栄養素を補う事ができます。賞味期限が長いので、非常用の持ち出し袋に入れておくといいかもしれませんね。
カセットコンロ
もちろん、ナッツ類やサンドイッチでもお腹は満たされますが、温かい食べ物を食べると、心も満たされます。できれば、非常時に備えて、カセットコンロを用意しておきましょう。外にも持ち運べるので、屋外での調理はもちろん、煮沸や医療機器の洗浄にも利用できます。一台あるだけで、避難先で快適に過ごせますよ。
まとめ
日本など、自然災害が多い国で暮らすのであれば、防災キットの準備など、万が一の事態に日頃から備えておきましょう。それから、お住まいのアパートの台所やパントリーに、インスタント食品、缶詰、賞味期限の長い栄養食、ペットボトルの飲用水などの非常食も必ず備蓄しておきましょう。災害時には、きっと役にたつと思いますよ。