賃貸物件を選ぶ際、家賃や間取りのほか「築年数」が重要な条件のひとつとなります。できるだけ新しい物件を希望される方も多いかもしれませんが、物件によっては築古物件でもポイントを抑えれば、素敵な物件に出会える可能性が広がります。 そこで本記事では、希望する条件に合わせた築年数の目安や、築古物件を見る際にチェックするポイントを紹介します。新しいお部屋を探している方は、ぜひ参考にしてください。 ビレッジハウスでは、日本全国で1,000以上、リーズナブルで素敵な物件を提供しています。引越しをご検討している方はウェブサイトをご覧くださいね。 築年数とは? そもそも「築年数」とは、建物の建設工事が完了した日から経過した年数を指します。また完了後、1年以内の建物で誰も住んでいない物件を「新築」と呼びます。 建設後に誰も住んでいなくても、築1年を超えた物件は「新築」とはみなされず「未入居物件」として扱われることが一般的です。 法律で具体的に定義されてはいないため不動産会社によって異なりますが、一般的には築2~5年の物件は「築浅物件」、築30年以上の物件は「築古物件」として取り扱われることが多い傾向があります。 設備を充実したい人は「新築~築10年未満」の賃貸物件 IHコンロや宅配BOX、温水洗浄便座など、設備面を充実させたい方は築10年未満の賃貸物件がおすすめです。 築10年以上の物件でもIHコンロや温水洗浄便座などが備え付けられている物件もありますが、リフォームしていない物件では10年前の設備がそのままです。物件情報だけでなく、気になる物件では実際に内見で設備の状態や性能について確認しておきましょう。 耐震性を考慮するなら築21年未満の建物賃貸物件 耐震性を考慮するなら築21年未満の賃貸物件が良いでしょう。なぜなら、2000年基準を満たしている可能性が高く地震に強いからです。2000年6月以降に建てられた物件は、震度6強~7レベルの大地震が起きても倒壊しないように建てられています。 震度6強~7レベルとは阪神淡路大震災の際、神戸で観測された震度に匹敵しています。そのため物件の耐震性が気になる方は、築21年未満の賃貸物件がおすすめです。 耐震基準の違い 基準 築年数 耐震性 旧耐震基準 1981年5月以前 震度5強レベルの地震で倒壊しない 新耐震基準 1981年6月~2000年5月 震度6強~7レベルの地震で倒壊しない 2000年基準 2000年6月以降 震度6強~7レベルの地震で倒壊しない ※2024年で算出 なお、RC造りやSRC造りの建物では、新耐震基準が該当するため築40年以内の物件であれば安全だといえます。なお、建物が完成するまでにかかった年月により、新耐震基準を満たしていないケースがあります。不安な方は不動産会社の担当者に、新耐震基準の物件かどうか確認すると安心です。 ちなみに2000年の建築基準法の改訂では、新耐震基準に以下の4つの項目が付け加えられました。 地盤調査は必須項目とする 地盤の状況に応じて基礎の設計をする 柱・梁・筋交いの接合部は金具で固定する 耐力壁の配置に偏りが生じないよう偏心率は0.3以下に制限する 築年数が古くても良い賃貸物件を探す5つのポイント 築古物件でも管理が行き届いているお部屋なら快適に暮らせます。なお、築古物件を検討する場合は、以下の5つのポイントをチェックしておくと良いでしょう。 10年以内に大規模な耐震補強工事をしている 旧耐震基準で建設された建物に対し、日本では耐震診断や耐震改修を推奨しています。そのため地方自治体では支援制度が整備され、補強工事が行われた賃貸物件も増えています。 築年数が古い建物でも補強工事が施されていれば安心です。築年数にこだわるのではなく、工事の履歴もチェックしながら自分に合った賃貸物件を選ぶことが重要です。 アパートをリノベーションしている 築年数が古くなると、設備や部屋の内装などをリノベーションするのが一般的です。リノベーションとは、建てたときよりも高性能に改修することを指します。 リノベーションの程度や範囲は物件によって異なります。一部の設備や部屋のみをリフォームする場合もあれば、全体的な改修を行うフルリノベーションを施した物件もあるでしょう。 例えば、和室をフローリングに変更したり、1Kを広々とした1LDKに改装したりすることで住環境が向上します。賃貸物件を探す際には、「リフォーム済み」で検索するとリノベーション済みの物件を見つけられるでしょう。 また、リノベーション済の物件は、建物自体古いため家賃が比較的安いといえます。コストを抑えつつキレイな部屋で暮らしたいという方におすすめです。 定期メンテナンスが行われている 建物は時間とともに劣化します。適切な修理や改修が行われていれば問題ありませんが、メンテナンスが不十分な物件も少なくありません。 例えば雨漏りや外壁のひび割れなどを確認し、外観と内装を丁寧にチェックしましょう。屋根や外装の修理が行われていれば、メンテナンスに問題がないと判断できます。 しかし素人では判断しづらい場合もあるため、不安な点があれば大家さんや不動産会社のスタッフに相談してみてください。 RC造・SRC造である 賃貸物件の情報で「RC造」や「SRC造」という表記を見たことがある方も多いでしょう。一般的なマンションは、これらの構造のどちらかで建てられています。 「RC造」は鉄筋コンクリート構造を指し、柱や壁、梁などのすべての部分が鉄筋とコンクリートで作られている構造です。一方で「SRC造」は、鉄骨鉄筋コンクリート構造で、鉄筋コンクリートに鉄骨が内蔵された構造を指します。 どちらも木造や軽量鉄骨造に比べて頑丈であり、防音効果も高い特徴があります。また、気密性が高く断熱性能も優れているため、プライバシーの確保や暖房の効率を重視する方は、RC造やSRC造の集合住宅を選ぶと良いでしょう。 共用部分や建物全体がきれいかどうか 定期的にメンテナンスされている賃貸アパートでは、築年数の古さを感じさせないほど快適で暮らしやすい住環境といえます。またメンテナンス管理が整っている物件では、入居後、何らかのトラブルが発生しても、迅速に対応してくれる可能性が高く安心感があるでしょう。 ちなみに物件の管理状態は、共用部分で判断が可能です。駐輪場や階段にゴミがたまっていないか、そしてポストが壊れていないかなどを内見時に確認してください。また、物件の水回りの状況も問題がないか確認することも重要なポイントです。「水回りリノベ済」などの表記があれば、配管がメンテナンスされていることが確認できます。 築年数以外の要素も視野に入れて物件探しをしましょう 近年では、SDGsの取組みから「古い物を手入れしながら利用することの重要性」が高まっています。このような考え方は賃貸物件でも適用され、築年数が古くてもリノベーションやメンテナンスをしていれば継続して快適に暮らせます。 新築や築浅だけをこだわるのではなく、築古の物件も視野に入れることで物件の選択肢の幅が広がるでしょう。 ビレッジハウスでは、メンテナンスが行き届いた賃貸物件を日本全国にて1,000以上提供しています。また、敷金・礼金・更新料・手数料が不要なので初期費用を節約したい方にぴったりです。お部屋探しをしている方は、お気軽にご相談くださいね。 ※契約内容や審査の結果により、敷金が必要となる場合があります。 街子ライターのどいまちこです。 建築科で勉強した知識を活かし、住宅や暮らしにまつわるライターとして3年以上の執筆経験があります。セルフリノベーションが趣味で、ペンキ塗りや壁紙貼りが得意です。 現在、祖父母から受け継いだ築80年以上の古民家を繕いながら、保護猫2匹と娘のふたりでゆるりと暮らしています。 畑で採れた野菜と父が釣ってきた魚などを簡単に調理し、暑い日にはキンキンに冷えたビール、寒い日はホカホカと温まる熱燗を嗜む時が至福のひとときです。