はじめに 日本で最も古い城として知られているのは、1440年に建てられた愛知県犬山市にある犬山城です。15世紀に入ると、中央政府の権力が衰え、1467年から1615年まで続いた戦国時代に突入し、城の必要性が高まりました。この時代以降に最大5,000もの城が築かれましたが、現在残っているのは100城あまりで、そのうち12城ほどが元の構造を保持しています。ここで言う「元の構造」とは、1868年以前に建設された天守を持つ城を指します。封建時代が1868年に終わった後、多くの城が取り壊されたり、第二次世界大戦による破壊で失われたりしました。 現在、国内外の観光客を惹きつけてやまない人気の高い城として、姫路城や大阪城などが挙げられます。しかし、この記事では、独特の歴史や立地により訪問する価値があるにも関わらず、あまり注目されていない5つの城をご紹介します。この記事で取り上げた都市や都道府県が魅力的な場所と思われるなら、ビレッジハウスの担当者にお問い合わせを検討してみてください。ビレッジハウスは、日本全国47都道府県に1,000件以上の物件を、さまざまな予算に合わせて取り揃えている不動産会社です。日本での家探しや移住をお考えの方は、ぜひチェックしてみてください。 安土城 安土城は近江国の琵琶湖東岸、安土山に築かれ、織田信長の主要な城のひとつとされていました。1576年から1579年にかけて建てられたこの城は、戦略的に選ばれた場所にあります。当時の首都であった京都を監視し、守るのに十分近い距離にありながら、都市を定期的に襲う火災や紛争からは十分遠く離れていました。 安土城は、その外観と美学が城の設計と目的に変化をもたらしたという点で独特です。城は、単なる防御構造から、威信、権力、影響力の象徴へとその役割を変化させていったのです。 現在はほぼ廃墟となっているものの、安土城の最も印象的な特徴である石垣が残っています。これらの壮大な石垣は、城の大規模さと革新的な建築技術を示しています。1926年には国の史跡に指定されました。 城跡を訪れる方は、安土城考古博物館にも足を運んでみてください。考古博物館では、城跡から出土した考古学的発見や日常生活の遺物が展示されています。 城へのアクセスは、JR琵琶湖線安土駅から徒歩30分、または京都から電車で45分です。入場料は、大人700円、子供200円です(本記事執筆時点/2024年11月)。開城時間は午前9時から午後4時までです。 岐阜城 稲葉山城とも呼ばれる岐阜城は、岐阜県岐阜市の金華山に位置し、金華山や長良川と並んで岐阜市の象徴となっています。 岐阜城は、建仁年間(1201年~1204年)に二階堂氏によって建てられ、日本史上屈指の武将である織田信長の居城でもありました。かつては難攻不落の城としても知られていました。 1956年に岐阜城再建期成同盟によって復興され、2011年に国の史跡に指定されました。城へのアクセスは、JR岐阜駅から岐阜公園行きのバスが出ています。公園からロープウェイで金華山の山頂まで登ることができ、山頂のロープウェイ駅から城までは徒歩8分です。また、岐阜城まで約1時間かかるさまざまな難易度のハイキングコースもあります。 開城時間は午前9時30分から午後4時30分まで、入場料は大人200円、子供100円です(本記事執筆時点/2024年11月)。 松山城 松山城は、戦国大名であった加藤嘉明によって1603年に築城された平山城で、勝山の山頂に佇んでいます。愛媛県松山市に位置し、江戸時代からほぼそのままの状態で残る天守を持つ、現存12天守のひとつという名誉ある城です。 もともと戦国武将の拠点として築かれた松山城は、25年の歳月をかけて築城されました。城に住む人々が周辺地域を一望できるように、勝山の山頂に位置するよう意図的に建てられています。 城は1784年に落雷により焼失しましたが、1852年に再建され、1952年に国の史跡に指定されました。2006年には公益財団法人 日本城郭協会により、日本百名城のひとつに選定されています。 松山城へのアクセスは、JR四国松山駅から徒歩20分、または市内電車5番系統で大街道まで行き、そこから徒歩5分です。二の丸史跡庭園または城山公園から徒歩15分で行くこともできます。入城料は大人520円、子供160円です(本記事執筆時点/2024年11月)。開城時間は午前9時から午後5時までです。 駿府城 1586年に徳川家康によって築城された駿府城は、府中城、静岡城とも呼ばれています。駿府城は静岡県静岡市に位置しています。かつて駿府と呼ばれていたこの都市は、城の築城後に城を中心に発展し、成長しました。 城は何度も破壊され、焼失しました。特に1607年と1635年には大きな被害を受け、封建時代の終わりに正式に取り壊されるまでその状態が続きました。その後も1854年に発生した大地震で城壁が崩壊し、さらに被害を受けました。その後の数十年の間に、城の門と塔は再建され、東門と隣接する監視塔は、当初の建設計画に従って再建されました。 駿府城へのアクセスは、JR静岡駅から徒歩15分、静鉄新静岡駅から徒歩12分です。入場料は200円で、営業時間は午前9時から午後4時30分まで、最終入場は午後4時となっています(本記事執筆時点/2024年11月)。 上田城 上田城は徳川軍を二度も撃退した城として有名です。長野県の東部にある城下町、上田に位置するこの城は、16世紀に真田氏によって建てられました。数々の戦いを生き延びたものの、何度も損傷を受けました。そのため、17世紀に城の再建が試みられましたが、修復や復元作業は完了することはありませんでした。 現在の上田城は、石垣、3つの櫓、そして復元された東門が残っており、これらは千曲川の一部を一望できる公園内の丘の上に位置しています。上田城は1934年に国の史跡に指定されました。 上田城へのアクセスには、数多くのオプションがあります。 上田駅から徒歩12分 長野から北陸新幹線で12分 東京駅から北陸新幹線で1時間30分 上田城櫓と上田市立博物館のセット観覧料は500円、上田市立博物館・上田城櫓それぞれの観覧料は300円です。開館時間は午前8時30分から午後5時までです。 CheRフリーライターとしてVillage House Blogで2年以上の執筆およびESL教師の経験を持ち、チェコ共和国、英国、アラブ首長国連邦、日本、さらに直近ではジョージアなどの国での生活経験を有するデジタルノマドです。映画祭、コンサート、劇場に行く楽しみがないときのリモートワークに最適な、魅力あるアパートを常に探しています。