「夏休みの時期を利用して引越しをしたい」「秋の異動に間に合うよう、夏休みに引越しをしよう」と考えている方もいるでしょう。しかし、夏の引越しは気温が高く熱中症の危険が伴います。また、夏の引越しならではのトラブルも。
そこで本記事では、夏の引越しに伴う熱中症や荷物トラブルなどを防ぐ方法を解説します。夏に引越しを予定している方は、ぜひ参考にしてください。
ビレッジハウスでは、日本全国に2万円台からのリーズナブルで素敵な物件を1,000件以上提供しています。お部屋を探している方は、ウェブサイトをご覧ください。
夏の引越しの熱中症対策

夏場の引越しでは、最も注意すべきなのが熱中症です。総務省消防庁の統計によると、2024年5月から9月にかけて、全国で熱中症になり救急搬送された人数は97,578人にのぼりました。これは前年と比べて約20%増加したこととなります。
引越し作業では、屋外での荷運びや空調のない室内での作業が続くため体温が上昇しやすくなります。重症化を防ぐために、以下のような対策をしましょう。
出典:総務省消防庁:令和6年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況
事前にできる熱中症対策
- 引越し日が高温になる予報の場合、朝や夕方など涼しい時間帯に作業を変更する
- 保冷グッズ(冷却スプレー、冷却シート、保冷剤、帽子など)を用意する
引越し作業中に気をつけること
- こまめに水分補給をする
(常温の水やスポーツドリンク、経口補水液が効果的)
- 日陰や涼しい部屋でこまめに休憩を取る
- 体調が優れないと感じたら無理をせず中断し、必要なら受診する
- 服装は吸汗速乾タイプの衣服や通気性の高いものを選ぶ
- 帽子で直射日光を避け、熱がこもらないようにする
夏の引越しで気をつけたい荷物の汗と湿気対策

夏場の引越しでは、トラックの荷台や部屋の温度が上昇し、湿度も高まりやすくなります。特に気をつけたいのが「荷物の汗」ともいえる、荷物自体に発生する結露や湿気のこもりです。荷物に発生する汗は、衣類や布製品、紙製品や精密機器などがカビたり変色したりするリスクを伴います。
主な湿気の原因
- 外気とトラック内の温度差による結露
- 雨天や高湿度の日の搬出入
- 段ボール内の通気性不足
湿気対策のポイント
- 除湿剤・乾燥剤を活用する
衣類や本、布団などの段ボールには、シリカゲルなどの乾燥剤や使い捨て除湿剤を一緒に入れておきましょう。湿気を吸収し、カビやにおいの発生を防ぎます。
- ビニール袋で密封しすぎない
逆に密封性の高いビニール袋に入れてしまうと、内部の湿気が逃げずにこもってしまうことも。特に布団などは「通気性のある不織布袋」に入れて運ぶのがおすすめです。
- すぐに開封・通気させる
新居に到着したら、なるべく早めに段ボールを開け、風通しの良い場所で乾燥させましょう。湿ったまま放置するとカビの原因となります。
- エアコンや除湿器を活用
新居での搬入時には、事前にエアコンの除湿モードや除湿器を稼働させておくと、室内湿度を下げられます。除湿をして、家具や荷物の受け入れ環境を整えておくのも大切なポイントです。
- 天気と時間帯を選ぶ
真昼の高温多湿の時間帯を避け、比較的気温が落ち着いている午前中の早い時間に作業をするのも有効です。また、雨予報の日はカバー類の用意を忘れないようにしましょう。
食中毒を防ぐため食品管理に気をつける

夏場は気温と湿度が高く、食品が傷みやすくなる季節です。特に引越しの際は、冷蔵庫や冷凍庫が一時的に使えなくなるため、食材の管理には細心の注意が必要です。食中毒を防ぐためには、以下のようなポイントを意識しましょう。
食品の運搬時に気をつけること
- 冷蔵・冷凍保存が必要な食品は、クーラーボックスや保冷バッグに入れ、保冷剤を多めに使用する
- 食品の温度をできるだけ保つため、新聞紙や緩衝材で包んで断熱効果を高めるのも有効
- 荷物の運搬中は、直射日光を避けた日陰や涼しい場所に置くように心がける
新居での食品管理の注意点
- 新居に到着したら、できるだけ早く冷蔵庫や冷凍庫に食品を収納し、常温で放置しない
- 生鮮食品や加熱が必要な食材など、傷みやすいものは、なるべく早く消費するか、状態を確認してから処分するかどうか判断する
- 忙しい作業の中でも、消費期限や賞味期限をしっかりチェックし、期限切れの食品は潔く捨てる
夏の引越し時間帯

夏の引越しでは、作業時間帯の選び方がとても重要です。日中の気温が上がりきる時間帯を避けることで、体力の消耗や熱中症のリスクを抑えることができます。なお、安全で効率的に引越しを進めるには、以下のポイントを押さえるようにしてください。
夏の引越しに適した時間帯
- 早朝〜午前中(6時〜10時ごろ)がおすすめです。気温が比較的低く、作業しやすいため、体への負担も軽減される
- 午後の時間帯(12時〜15時ごろ)は特に注意が必要です。この時間帯は1日の中で最も暑くなるため、作業効率が落ち、熱中症の危険も高まる
- 夕方(17時以降)は気温が下がってくるため、午前の作業が難しい場合の選択肢として検討できます。ただし、日没にかけての作業は見えづらくなるため、安全確保が必要
詳しくは、こちらのブログをご覧ください:引っ越しに最適な時期って? 閑散期と繁忙期の違いについて知っておきたいこと!
引越しサバイバルキットに必要なもの

引越しをスムーズに乗り切るには、以下のような引越しサバイバルキットを事前に揃えておくと便利です。
引越しに必要な道具
ダンボール | 荷物を分類・運搬する基本アイテム。大・中・小のダンボールを用意しておくと、梱包がスムーズ。 |
ガムテープ | ダンボールの封や固定に使用。布タイプは強度があり、紙タイプは切りやすく扱いやすい。 |
新聞紙 | 割れ物の緩衝材やすき間埋めとして使用。 |
ビニール袋 | 小物や液体物の漏れ防止に使用。 |
セロテープ | 細かい仮止めやラベル貼りに使用。 |
ビニール紐 | 段ボールや布団などの荷物をまとめて固定するのに便利。 |
ハサミやカッター | 梱包資材のカットや開封作業に必須。安全ロック付きのものだと作業中のケガを防げる。 |
マジック | 段ボールに中身や行き先を書いておくために使用。太字の油性タイプが視認性も高く便利。 |
軍手 | 荷物の持ち運びで手を保護する必需品。滑り止め付きだと重い荷物の作業も安心。 |
工具 | 家具の解体・組み立てに必要。ドライバーや六角レンチがあれば、ほとんどの作業に対応可能。 |
清掃用品 | 退去時や新居の入居前清掃に使用。 |
詳しくは、こちらのブログをご覧ください:新居で素晴らしいスタートを切るために、引っ越し時に準備しておきたいチェックリスト
ビレッジハウスでは、敷金・礼金・手数料・更新料が無料(※)です。引越し費用を節約したい方はぜひ、お気軽にご相談ください。
※契約内容や審査の結果により、敷金をお預かりする場合があります。
関連記事:

ライターのどいまちこです。
建築科で勉強した知識を活かし、住宅や暮らしにまつわるライターとして3年以上の執筆経験があります。セルフリノベーションが趣味で、ペンキ塗りや壁紙貼りが得意です。
現在、祖父母から受け継いだ築80年以上の古民家を繕いながら、保護猫2匹と娘のふたりでゆるりと暮らしています。
畑で採れた野菜と父が釣ってきた魚などを簡単に調理し、暑い日にはキンキンに冷えたビール、寒い日はホカホカと温まる熱燗を嗜む時が至福のひとときです。