日本は地震の発生率が高く、世界で発生するマグニチュード6.0以上の地震は20%以上日本で発生しています。そのため、いつ発生するか分からない地震に不安を感じている方も少なくありません。
「できるだけ、地震に強い建物に住みたい」「地震に強いのはマンションの何階なのだろうか」と悩んでいる方もいるでしょう。そこで本記事では、地震の強い階数や耐震性があるかどうかの見分け方、地震対策について紹介します。
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旧耐震基準と新耐震基準の違い
耐震基準は、大きな地震や震災がある度に改訂されています。なかでも1981年6月の改訂以降、「新耐震基準」と呼ばれる基準が導入されました。
ただし、1981年6月以降に完成した建物がすべて「新耐震基準」に適合しているわけではありません。基準が適用されるのは、1981年6月以降に建築確認申請が受理された場合となります。
新耐震基準に適合しているマンションは、1981年6月1日以降に建築確認(工事前の行政審査)が行われたものを指します。
建築確認からマンションの完成までは通常、1~2年かかります。そのため、1982年に完成した物件でも新耐震基準に適合していない場合があるのです。つまり、耐震性が高い物件を探す際には、2022年時点で築40年以内のものを選ぶと安心だといえます。しかしながら、1981年以前に1981年以前に建てられた物件でも、特に厳しい建築基準で建てられた政府の物件は耐久性があります。ビレッジハウスの築年数が古いアパートを気に入った場合は、不動産エージェントに地震耐性について詳しい情報を確認することができます。
旧耐震基準
1950年に制定された「旧耐震基準」では、「中地震」と呼ばれる規模の揺れに対して、倒壊しない程度の強度を求めています。中地震とは、「概ね50年に1度発生する地震」を指しており、震度などで具体的に表されることはありません。
ただし、この説明ではわかりにくいため、専門家は建物の重量などに基づいて計算される係数を用いた結果、おおよその震度として震度5程度ではないかと考えられています。
新耐震基準
1978年の宮城県沖地震を受け、新耐震基準が導入されました。
新耐震基準では、旧基準で「中地震で崩壊しない程度」とされていたものが、「中地震ではほとんど損傷しない(軽微なひび割れに留まる)程度」とするよう強化されました。また、旧耐震基準では想定されていなかった「大地震」に対しても、「倒壊しない程度」の強度が求められています。
大地震とは「500年に一度」の地震を指しており、震度で言えば6~7程度と考えられています。2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震(通称「東日本大震災」)は、マグニチュード9.0、最大震度7で大地震に該当します。
地震には3階以下がおすすめ
3階以下は地震の揺れが小さい
3階以下の部屋は、上層階に比べて地震時の揺れが少ないので、家具の転倒や怪我などの二次被害のリスクが低くなります。ただし、低層階であっても、事前に家具や家電を固定するなどの地震対策は大切です。
一方でマンションの上層階では、地震時に「長周期地震動」の影響で揺れが長く大きくなる傾向があり、地震の規模によっては揺れが数分間続く場合もあります。
停電でエレベーターが止まっても階段で移動できる
エレベーターは大規模な地震が発生すると、安全装置が作動して停止します。そのため、階段での移動が必須となるため、3階以下の部屋が望ましいといえます。
また、地震の規模によっては水道が止まってしまうこともあります。1階から高層階まで水を運ぶのは、体力のある人でも大変です。足腰が弱い方や小さなお子さんがいる家庭では、3階以下の部屋をおすすめします。
火災が発生しても迅速に避難できる
地震による火災が発生した場合でも、3階以下なら階段や避難はしごを使った避難も、短時間で済ませることが可能です。さらに、マンションは一般的に気密性が高いため煙が上層階にこもりやすく、一酸化中毒になるリスクがあります。一方で3階以下の低層階では、一酸化炭素中毒のリスクが低いといえるでしょう。
下層階は柱が太く壁も厚さもある
マンションの下層階は上層階に比べて柱が太く、壁が厚く造られている傾向があります。その理由は、建物全体の重量を支えるために、下層階をより頑丈にする必要があるからです。柱や壁がしっかりしているので地震の際も揺れが少なく、倒壊しにくいという特徴があります。
沿岸部では5階以上で津波に備える
沿岸部のマンションに住む場合、津波による浸水リスクを避けるためには、5階以上の部屋を選ぶと良いでしょう。国土交通省の発表によると、東日本大震災での最大の津波の高さは岩手県大船渡市で16.7m。マンションの4~5階に相当します。
また、津波に備えるには引越し前に、国土交通省のハザードマップを確認しましょう。ハザードマップは、自然災害が起こるかもしれない被害予測や範囲が表示されている地図です。住む地域ではどのようなリスクがあるのか確認しておくと安心です。
地震に弱い建物の特徴
1階が柱だけで壁が極端に少ない
ピロティ構造と呼ばれる建築形式では、1階が柱だけで壁がありません。ピロティ構造の建物は1階スペースを有効活用できますが、壁で支えていないため地震時の揺れに対して弱いという欠点があります。
阪神淡路大震災では、ピロティ構造の建物が多数倒壊したことが確認されています。他にも、1階がテナントになっているマンションも耐震性が低いといえます。その理由として、テナントは開放的な空間を作るために、壁を少なくしているケースが多いためです。
上から建物を見たら四角形でない
上から建物を見るとコの字型やL字型などの四角形ではないマンションは、接合部に力が集中してしまうため地震時に被害が発生しやすい傾向があります。
ただし、エキスパンションジョイント(伸縮性のある継ぎ手)が使われているマンションであれば、建物同士が構造的に独立しているため、四角形でなくても耐震性に問題ありません。
入居したいマンションが四角形でない場合は、不動産屋にエキスパンションジョイントが使われているかどうか確認すると良いでしょう。
下層階と上層階の高さが異なる
セットバック構造と呼ばれる建築形式では、建物の上部を下部よりも後退させることで、周囲の住人の日照権を守る工夫がされています。
しかし、大きな地震が発生すると高さの異なる接合部に負荷が集中しやすく、損傷や倒壊のリスクが高まります。
マンションが埋立地に建設されている
埋立地に建てられたマンションでは、液状化現象により駐車場の崩壊や、水道管やガス管といったインフラ設備が損壊する可能性があります。一方で、埋立地の建設時には、通常より深く杭を打つなどの対策が施されているため、マンション自体が倒壊する可能性は基本的に低いといえます。
自分でできる地震対策
家具や家電を固定する
地震が発生すると家具や家具が倒れて怪我をしたり、避難経路が塞がれてしまったりする恐れがあります。このような被害を防ぐためには、家具をしっかりと固定することが大切です。
避難経路を確認する
避難経路は事前に確認し、メインルートが使用できない場合に備えて代替経路も検討しておくと安全です。避難はしごが室内にある場合は、取り出しやすい位置に保管しておきましょう。なお、ベランダやバルコニーは避難ルートとして利用されるため、物を置くなど通路を塞がないよう注意してください。
少なくても3日分の備蓄を用意する
一般的にマンションは耐震性が高いため、大地震が発生しても在宅避難が推奨されるケースがよくあります。在宅避難中、ライフラインが復旧するまでの間も生活できるよう、必要な備蓄をしておきましょう。備蓄は最低でも3日分、可能なら7日分の備蓄を用意しておくのがおすすめです。
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ライターのどいまちこです。
建築科で勉強した知識を活かし、住宅や暮らしにまつわるライターとして3年以上の執筆経験があります。セルフリノベーションが趣味で、ペンキ塗りや壁紙貼りが得意です。
現在、祖父母から受け継いだ築80年以上の古民家を繕いながら、保護猫2匹と娘のふたりでゆるりと暮らしています。
畑で採れた野菜と父が釣ってきた魚などを簡単に調理し、暑い日にはキンキンに冷えたビール、寒い日はホカホカと温まる熱燗を嗜む時が至福のひとときです。