賃貸住宅のトラブルはできるだけ避けたいですよね。しかし、普通に生活をしていても「深夜、上の部屋がうるさくて眠れない」「エアコンが効かない」などの住まいのトラブルに遭うことも少なくありません。
そこで本記事では、トラブルに遭った場合の相談先や未然に防ぐ方法について紹介します。賃貸住宅のトラブルで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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賃貸住宅の設備の故障
エアコンや温水洗浄便座などの住宅設備に不具合が生じた場合は、まず取扱説明書を確認しましょう。取扱説明書には、トラブルを解消するための方法が記載されているため、自身で解決できるケースもあります。
なお、取扱説明書が手元にない場合は、メーカーの公式ウェブサイトを確認してください。多くの場合、製品の説明書がオンラインで公開されています。確認する前に型番を調べておくと、情報が見つけやすいでしょう。
設備の故障は大家さん、もしくは不動産管理会社へ相談してください。連絡先は、賃貸借契約書に記載されています。
なお、賃貸物件を探した際に利用した不動産会社は、貸主と入居者の契約を仲介するのが主な業務であり、物件の管理を担当する管理会社とは別です。ただし、不動産会社が管理業務を兼任しているケースもあるため、賃貸借契約書を確認しましょう。
設備の修理費は契約ごとに異なります。取扱説明書に従わない誤った使用や故意による破損を除けば、修理費用は一般的に貸主が負担すると定められています。
一方で、契約書で設備として明記されていない機器(前の入居者が残していったものなど)は、たとえ自然故障であっても修理費用が入居者の負担となる場合があるため注意が必要です。
近隣とのよくあるトラブル
騒音トラブル
集合住宅では騒音が原因となるトラブルが多く見られます。テレビや音楽を大音量で流す、楽器を演奏する、深夜に大声で話すなどの行為は明らかに騒音とされますが、日常の生活音も条件次第では問題視されるケースもあります。
例えば、子どもの声や足音、掃除機や洗濯機の音、ドアの開閉音、トイレを流す音、テレビや会話の声など、普段の生活で生じる音も、音の大きさや時間帯、受け手の状況によって騒音の原因となります。つまり、生活音と騒音の線引きは人それぞれなので、意図せず周囲に迷惑をかけてしまうことも珍しくありません。
ペットやゴミの臭いによるトラブル
ペットと暮らす飼い主は気にならなくても、ペットを飼っていない住民にとっては不快に感じられる場合があります。特に、臭いに関するトラブルはよく聞く問題です。飼い主がペットのトイレ処理のルールを守らず、悪臭を発生させることで近隣と揉めるケースも。
また、ゴミによる悪臭もトラブルの原因になりがちです。例えば、臭いが発生する生ゴミをベランダに置きっぱなしにしていたり、部屋がゴミ屋敷となり臭気が漏れたりする状況が考えられます。
マナー違反によるトラブル
エントランスや廊下、エレベーター内での大声での会話、自転車を指定外の場所に放置する、玄関前に可燃物を置くなど、マナー違反はトラブルの原因となります。共用部分はすべての住民が利用する場所であるため、配慮が欠けると問題に発展することも少なくありません。
ベランダでの喫煙は、近隣住民に悪臭や被害をもたらす原因となります。洗濯物に臭いが付着するだけでなく、春や夏など窓を開ける機会が多い季節には、室内まで煙が入り込むこともあるでしょう。なお、共用部分での喫煙はマナー違反だけでなく、管理規約に違反する場合もあります。
賃貸でよくある貸主とのトラブル
貸主とトラブルになる原因の多くは退去費用です。国土交通省は、原状回復に関する負担についてガイドラインを示しています。これは、賃貸借契約でのトラブル防止を目的とし、契約書や裁判例、取引の実務を踏まえた一般的な基準をまとめたものです。
しかし、借主に多くの負担を求めるケースが後を絶たず、トラブルの原因となっています。契約を結んでいる場合は、契約内容が基本となります。そのため、契約前に特約事項をしっかりと確認するようにしましょう。
退去費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
トラブルを未然に防ぐ方法
トラブルの条件に該当しない物件を選ぶ
集合住宅でも1階であれば、階下の住人に自分の生活音で迷惑を掛けません。なお、上階や隣室からの音が気になる場合は、最上階や角部屋を選ぶのがおすすめ。これにより、隣接する住戸の数を減らし、音の影響を最小限に抑えられます。
また、隣り合う部屋の間取りも重要なポイントです。特に水回りに接する部屋では、水音が聞こえやすいケースも。例えば、寝る部屋の隣は何が配置されているのか、事前に確認することで、快適な住環境を選びやすくなります。
契約する前に条件を確認する
入居前の確認が不十分なことが原因で、トラブルに発展するケースもあります。トラブルを避けるには、内見時に物件の損傷や状態を貸主・借主が一緒に確認すると良いでしょう。
また、チェックリストを事前に作成しておくと見落としを防げます。確認した内容は写真を撮影したり書面に記録したりして残しておくと、退去時に入居時の状態と比較でき、トラブルを回避しやすくなります。
なお、納得がいかない場合は、署名や捺印を急がないことが大切です。契約書をしっかり読み、疑問点があればその場で質問し、内容を完全に理解してから契約を進めるようにしてください。
トラブルに遭った場合の相談窓口
大家さんや管理会社で対応できない場合は、以下の相談窓口に問い合わせてください。
国民生活センター
国民生活センターは、消費者が直面する生活に関するトラブルや疑問に対応するための相談窓口です。日本全国の窓口で対応できるため、面談で相談に乗ってもらうこともできます。
電話番号:188(消費者ホットライン)
受付時間:10時~12時・13時~16時 土日祝日、年末年始を除く
法テラス
法テラスは、法的トラブルに直面した際に気軽に相談できるよう国が設立した窓口です。相談内容に応じて、適切な法的制度や相談機関を案内してもらえます。
また、経済的に困難な状況にある方は「民事法律扶助制度」を利用して、弁護士による無料の法律相談を受けられます(利用には条件があります)。
電話番号:0570-078-374
受付時間:平日9時~21時・土9時~17時 日祝日、年末年始を除く
警察相談専用窓口
警察へ電話するのは、緊急時に利用する110番を思い浮かべる方が多いですが、生活トラブルに関する相談も受け付けています。警察相談専用窓口では専門の相談員が対応し、状況に応じて適切な専門機関を紹介してくれます。
ただし、「事件を目撃した」「被害を受けた」など、緊急性のある場合は必ず110番に連絡してください。
電話番号:9110(時間外は当直、もしくは音声ガイダンス対応)
受付時間:平日8時30分~17時15分
騒音トラブルで悩んでいる方は、以下の記事をご覧ください。
ビレッジハウスでは、敷金・礼金・更新料・手数料が無料です(契約内容や審査結果により、敷金をお預かりする場合があります)。騒音トラブルに遭い、引っ越しを考えている方は、お気軽にご相談ください。
ライターのどいまちこです。
建築科で勉強した知識を活かし、住宅や暮らしにまつわるライターとして3年以上の執筆経験があります。セルフリノベーションが趣味で、ペンキ塗りや壁紙貼りが得意です。
現在、祖父母から受け継いだ築80年以上の古民家を繕いながら、保護猫2匹と娘のふたりでゆるりと暮らしています。
畑で採れた野菜と父が釣ってきた魚などを簡単に調理し、暑い日にはキンキンに冷えたビール、寒い日はホカホカと温まる熱燗を嗜む時が至福のひとときです。