「マンションの最上階に住んでみたいけれど、実際の住み心地はどんな感じなのだろう?」と、気になっている方も多いのではないでしょうか。
マンションの最上階は、日当たりが良くベランダからの見晴らしが良いことから人気があります。しかし、他の階層を比べると家賃が高く設定されていることも少なくありません。
マンションの最上階はメリットだけでなく、留意すべきデメリットも存在します。そこで本記事では、マンションの最上階の住み心地や、メリットやデメリットについて紹介します。
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メリット① 日当たりや風通しが良い
マンションの最上階は、近隣の建物の影が影響しないため、日当たりや風通しが良いことがメリットといえます。日当たりが良いため昼間は照明を付ける必要がありませんし、寒い時期は暖房器具を使用しなくても暖かく過ごせます。
また、最上階は窓を開けると風通しがよいためカビの発生を抑えられます。ただし、風が強すぎる時は、開けっ放しのドアが勢いよく閉まってしまうことも。とはいえ、風通しが良いと厚手の洗濯物も乾きやすいのは嬉しいポイントです。
メリット② 眺望の良さ
最上階のメリットといえば、見晴らしの良さでしょう。季節が移ろいゆく山々の姿や街のシンボルとなる建造物、夏には花火大会を窓から見渡せるなど、美しい眺望を自宅から楽しめるのは最上階ならでは!
また、周辺の建物が少ないことから、カーテンを開けたままでもプライバシーも確保できます。雨の日や曇り空ではカーテンをしていると室内が暗くなってしまいますが、最上階ではカーテンを開けて生活できるため、電気を付けなくても明るい室内で過ごせます。
メリット③ 騒音トラブルが少ない
最上階は上の階に人が住んでいないので、上階からの騒音に悩む心配はありません。
近年のマンションでは、遮音性を高めた物件が多くなっています。コンクリート厚を増し、防音素材を用いることで、階の下への音の伝わりを抑える工夫が施されています。
しかし、騒音対策を施した物件でも完全な防音は難しいのが現状です。もし上の階に子育て世帯がいた場合、泣き声や走り回る音が聞こえてくるなどの騒音問題で悩まされるケースもあります。
なお、外部からの騒音については、窓を閉めれば大抵は問題ありません。ただし、窓の遮音性能に大きく左右されますが、交通量の多い道路や高速道路が近くにある場合、窓を開けると車の走行音と風の音が混ざった低い轟音が聞こえるケースもあるでしょう。
メリット④ 害虫の被害が出にくい
蚊やハエが生きられるのは10m前後だといわれているため、4階以上では窓から侵入することはほぼないといわれています。
また、ゴキブリなどの害虫も高層階の最上階では遭遇しにくいようです。確実に虫に遭遇しないとはいえませんが、上の階になればなるほど虫との遭遇は少なくなる傾向にあるでしょう。虫に遭遇したくないなら、10階建以上の最上階をおすすめします。
メリット⑤ 防犯性が高い
10階建以上の高層マンションともなると、防犯の面でもメリットがあります。警視庁が発表した住まいる防犯110番によると、侵入窃盗事件が発生する全体の割合は、一戸建て住宅が30.5%、3階以下の共同住宅で7.3%、4階以上の共同住宅で3.8%となっています。
つまり4階以上の高層階に住んでいる場合は、窃盗被害に遭う確率は低くなるというデータ結果となりました。ただし、最上階に住んでいても油断は禁物です。
窃盗犯の中には、10階程度の高さであっても排水パイプなどを使って窓から侵入するケースもあります。高層階に住むと防犯意識が緩みがちですが、最上階であっても窓やドアの施錠はするように心掛けましょう。
デメリット① 地震の揺れに大きな影響を受ける
マンションの最上階に住むデメリットのひとつに、災害時のリスクが大きいことが挙げられます。地震大国である日本は、低層階より高層階の方が揺れの強度が増します。近年では、免震構造のマンションが建設されているものの、地震の揺れを完全に取り除くことは困難です。
さらに、最上階は緊急時の避難が難しい点も危惧する必要があります。東日本大震災時では、エレベーター停止により高層階住民の避難が困難となる「高層難民」現象が発生しました。階段での移動を余儀なくされる状況は、特に高齢者や身体障害者にとって深刻な問題です。
地震や台風時の際、構造上の問題により低層階より高層階の方が揺れを感じます。そのため、災害の対策方法として、家具が転倒しないよう固定器具やすべり止めを設置しておくと安心です。
また、事前に非常階段の位置や他の避難できるルートも確認しておきましょう。最上階に住む場合は、命を守るためにも避難経路を事前に確認しておくことが重要なポイントです。
デメリット② エレベーターを待つ時間が長い
最上階に住む際のデメリットは、エレベーターの待ち時間が長い点です。マンションで使用されるエレベーターの速度は分速30~60mの範囲内が一般的です。エレベーターが1階に待機していると仮定すると、最上階まで往復に約2分かかります。他の階での停止や下降中の場合、さらに時間がかかる可能性もあるでしょう。
数分の遅れは些細な時間に思えるかもしれませんが、忘れ物に気づき再び最上階まで戻る必要がある場合は大きな時間のロスになることも。出勤や通学など、朝の忙しい時間帯は、エレベーターを待つ時間を考慮し、常に時間に余裕をもって行動するよう心掛けると良いでしょう。
デメリット③ 冷房が効きにくい
マンションの最上階は、屋根からの熱が伝わりやすいため、部屋が暑くなりやすい構造となっています。夏の暑い時期には屋根からの熱に加えて窓からの日光も入り、室内の温度が上がってしまいます。
最上階の部屋は見晴らしを良くするため窓が大きく設計されています。室内に入る熱の約70%は窓から差し込む日光によるものです。それにより夏場の最上階の室内は、冷房なしで過ごすのが難しいといえます。冷房を常時使用するため、電気代がかさんでしまうでしょう。
マンションの最上階の暑さ対策について紹介します。
1つめは、断熱性能が高いカーテンを取り付けること。断熱カーテンはホームセンターやインターネットで購入が可能です。暑さ対策には遮光カーテンではなく断熱カーテンなので間違えないようにしてください。
2つめは、ベランダに打ち水をすること。打ち水が周囲の熱を吸収して、周りを涼しくする効果を利用した暑さ対策です。水が蒸発する際に冷却効果が生まれるため、ベランダに水をまくだけで簡単に涼しさを得られます。
3つめは、サーキュレーターで空気を循環させること。サーキュレーターは室内の空気を効率的に循環させます。最上階の暑さを解消するには、サーキュレーターを使って室内の空気を循環させることが重要です。
効果的な設置場所は「エアコンの反対側」。サーキュレーターをエアコンの冷風を効率的に利用するため、エアコンの反対側に斜め上に向けて設置します。この配置にすることで、エアコンから出た冷たい空気が天井を通って降りてくるのをサーキュレーターが巻き込み、部屋全体に冷気を循環させる働きをします。
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ライターのどいまちこです。
建築科で勉強した知識を活かし、住宅や暮らしにまつわるライターとして3年以上の執筆経験があります。セルフリノベーションが趣味で、ペンキ塗りや壁紙貼りが得意です。
現在、祖父母から受け継いだ築80年以上の古民家を繕いながら、保護猫2匹と娘のふたりでゆるりと暮らしています。
畑で採れた野菜と父が釣ってきた魚などを簡単に調理し、暑い日にはキンキンに冷えたビール、寒い日はホカホカと温まる熱燗を嗜む時が至福のひとときです。