日本へ移住するのであれば、暮らしていくために収入を定期的に確保していく必要があります。今回は、外国人にお勧めする仕事を紹介したいと思います。
日本への移住は、生活する事で異文化も学べ、素晴らしい経験になることでしょう。しかしおそらく、日本での生活は、様々な意味で母国との生活と全く異なるものになるはずです。考える事も、いかに効率よく観光地などを見て回るかではなく、いかに1か月を即席ラーメンや食パンばかりにならないよう家計をやりくりできるどうかになることでしょう。
ほとんどの人が、どうやって日本で生活していくかを考えると思いますが、まず日本で生活する前に、必ず決めておかなければいけない事があります。それは、仕事をどうするかです。もし、3か月以上になるのなら、滞在理由や滞在許可がなければ、退去せざるをえなくなるからです。
そこで、何らかの仕事で生活費を稼ぐことが必要になりますが、外国人にとってどんな仕事が働きやすいのか、働くにあたって長続きしそうな仕事かどうかも考える必要があります。今回は、外国人が就ける職種について紹介したいと思います。
長く日本で暮らすための要件
日本政府は、1年~数年日本で暮らしたいと考える外国人には、厳しい要件を課しています。ほとんどの要件には、日本で就く予定の職種が加味されています。ですが、それだけではなく、基本的な条件も満たす必要があります。
まずは、日本にある企業に内定している事を日本政府に伝える必要があります。これについては、内定先の企業が必要な書類の記入をサポートしてくれる事がほとんどです。日本政府は、申請者の経歴、内定した仕事と学歴に関連性があるかどうかを審査しますので、申請に必要な書類を記入して下さい。期限通りに書類を提出すれば、問題なく滞在許可がおりるはずです。
次に日本政府は、あなたが日本へ入国するときに、内定した仕事が特定の職種や分野に該当しているかどうかを確認します。観光ビザは、出国までの期間が3か月であれば下りますが、観光ビザで就職活動したいのであれば、いったん日本を出国して、ビザを変更する必要があります。ほとんどの職種が、学位の取得を要件にしています。学位がなければ、日本で働くことは難しいでしょう。
日本人と結婚すれば、長期間日本で暮らす事が出来ます。結婚後に、配偶者ビザを申請する事が出来ます。申請が通れば、配偶者と日本で暮らせますが、これは申請が通るまでには時間がかかり、沢山のしなければならない事があります。システムの悪用を防ぐために、様々なルールが設けられているのです。当たり前ですが、母国に配偶者がいる人やワーキングビザを既に取得している人は、配偶者ビザを取得することはできません。
外国人が就きやすい代表的な職種
ここでは、日本在住の外国人の多くが就いている主な職種について見ていきたいと思います。
英語の先生
日本在住の外国人のほとんどが就いている職業です。
現在、日本で収入を得ている外国人のほとんどが、公立学校や英会話学校からキャリアをスタートさせています。日本で英語の先生になるには、英会話学校で働く、ALTとして働く、企業に雇用してもらう、自分で学校を設立するなど、様々な選択肢がありますが、英語の先生として働くには、大学の学位を持ち、母国で第一言語あるいは第二言語として英語を使っていた経験が必要になります。もし、英語が第一言語でない場合は、自分の英語のレベルを証明する必要があります。
この仕事は給料が高いとは言えない事が多いですが、何年間か日本で暮らしたい人にとっては、とてもいい職だと思います。たいていの英会話学校や企業は、入国書類をサポートしてくれたりビザのスポンサーになってくれます。英語の先生として働けば、日本で安定して暮らしていけます。
ジャーナリスト
ジャーナリストとして日本で働きたい場合には、学位やジャーナリストとしての職歴が必要になります。日本語がある程度できる事も求められます。また、日本のメディア業界の慣習にも慣れる必要があるでしょう。語学学校などがビザのスポンサーになってくれるので、自分が活動したい期間に合わせて、滞在する事が可能です。
アーティスト
特定のカテゴリーに分類することが難しいため、他の職種とは少し異なります。ほとんどのアーティストは、幅広い仕事内容を対象にしている人文知識・国際業務ビザに分類されている芸術ビザを取得する事になります。アーティストを生活の糧として続けていくには、少し難しいかもしれません。長く働ける確証がない場合もあります。
エンターテイメント
こちらも、日本への入国や滞在許可が下りにくい職種の一つです。得意分野にこだわらずに、どんな分野にでも取り組んだ方がいいかもしれません。それに日本文化には出来るだけ適応するように心掛けて下さいね。日本と欧米では、エンターテイメント業界の慣習が異なるため、自分に合うエージェントを見つけるのは難しいかもしれません。あなたの希望を考慮してくれるエージェントを探すようにして下さいね。
エンジニアリング
日本政府としては、できるだけ多くのエンジニアを確保したいと考えているようです。常に成長が見込める業界であり、現代の様々な問題を解消するために多くのエンジニアが必要とされています。経験を積みたいと考える若い人には、申し分ない業界です。企業は、長期間に渡ってスポンサーになってくれますよ。ビザの申請には、大学の学位が必要になります。日本語が出来れば、仕事をする上で役に立つでしょう。
その他
もしあなたがワーキングビザを持っているのであれば、さきほど紹介した職種だけでなく、他のエントリーレベルの仕事にも就く事が出来ます。サービス業界では、パートタイムで働けるスタッフを常時募集しています。ただし、日本語で意思疎通ができる人が好ましいとされています。他にも、日本国内では毎年新しいビルが建設されているので、仕事を探している外国人にとって建設業界は、うってつけの仕事ではないでしょうか。また、外国人相手にサービスが提供出来るよう、日本語以外の言語を話せるスタッフを募集している企業も沢山あります。いまや日本のカスタマーサービスは、外国人にとって使いやすい魅力的なサービスとなっています。
ここで紹介した職種に就けば、生活費を稼いで暮らしていくには十分です。日本に滞在するための足掛かりとして、ここで紹介した職種で働く外国人は多いですが、日本政府は、今後もこれらの職種に必要なビザの発行を厳格化していくことでしょう。日本政府のルールに従わなければ、日本から退去せざるをえなくなります。一時的あるいは今後ずっと日本への入国が禁止されるかもしれません。そうならないためにも、就職先には知名度が高く、従業員との取り決めをきちんと守っている企業を選ぶようにして下さい。そうすれば、日本で気持ちよく働いていけることでしょう。