はじめに
島根県は、中国地方の本州西部に位置する、山々に囲まれた人口の少ない海岸沿いの県です。2022年2月時点の人口は665,205人で、日本で2番目に人口が少ない県となっています。
島根県は、南西に山口県、南に広島県、東に鳥取県と隣接しています。県内には8つの市があり、最も小さいのは江津市、そして最大の市であり県庁所在地でもあるのが松江市です。
浜田市、出雲市、益田市をはじめ、島根県の主要な都市の多くは海沿いや川沿いに位置しています。2012年4月時点で、県の総面積の6%が国立公園に指定されており、大山隠岐国立公園、比婆道後帝釈国定公園、西中国山地国定公園などがその代表例です。
島根県は、関東地方や関西地方ほど広く知られたり宣伝されたりすることは少ないかもしれませんが、歴史やパワースポット、そして自然の驚異に興味のある方にとってはまさに隠れた名所です。本記事では、その魅力を詳しくご紹介します。島根県についてさらに知りたい方は、こちらの公式ウェブサイトをご覧ください。また、静かな環境を重視して賃貸物件をお探しなら、島根県を含む日本全国47都道府県に1,000件以上の物件を展開する不動産会社ビレッジハウスを是非ご検討ください。
足立美術館

足立美術館は、地元出身の実業家・足立全康氏によって、1970年11月に島根県安来市に設立されました。松江市から約1時間の場所に位置し、日本美術と庭園デザインへの情熱を融合させることを夢見た足立氏の想いが込められた美術館です。
この美術館は、受賞歴のある庭園で広く知られており、2003年以来、米誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』によって毎年「日本一の庭園」に選ばれています。
美術館の魅力は、館内からのみ鑑賞できる庭園だけにとどまりません。館内には、20世紀の絵画や美術品を中心とした1,300点以上の印象的なコレクションがあり、季節ごとに展示が入れ替わります。また、第二次世界大戦前の日本画を代表する画家であり、日本画の技法の確立に貢献した横山大観の作品も常設展示されています。
足立美術館の入館料は以下の通りです(2025年4月に改定予定)。
- 大人 2,300円
- 大学生 1,800円
- 高校生 1,000円
- 小学生 500円
外国人観光客は、チケット購入時にパスポートを提示すると、300円の割引を受けることができます。詳細については公式サイトをご覧ください。
開館時間は、夏季が午前9時から午後5時30分まで、冬季は午前9時から午後5時までです。美術館へは、松江駅から安来駅まで電車で約20分(片道420円)でアクセスできます。移動の詳細はJRの公式ウェブサイトでご確認ください。 また、お車をご利用の方には、無料駐車場があります。
出雲大社

出雲大社(旧称: 出雲大社〈いづもおおやしろ〉)は、日本で最も重要な神社のひとつとされ、年間数百万人の参拝者が訪れます。主祭神である大国主神(おおくにぬしのかみ)は、国造りの神であり、人と人との縁を結ぶ「縁結び」の神様としても広く信仰されています。
大国主神は、職場、家庭、学校、地域など、人と人とのつながりを見守る神様です。出雲大社には、縁結びのご加護を求める参拝者が毎年数多く訪れるほか、その長く複雑で、どこか神秘的な歴史に魅了される人々も後を絶ちません。
出雲大社の正確な創建年代は不明で、諸説ありますが、8世紀初頭のいくつかの文献に記されていることから、日本最古の神社のひとつであると考えられています。その存在は、『古事記』、『日本書紀』、『出雲国風土記』といった日本最古の書物にも記録されています。
日本で最も重要な神社のひとつであるだけでなく、本殿の高さは24メートルにも達し、日本で最も高い社殿という名誉も持ちます。
出雲大社は年中無休で参拝でき、拝観は無料ですが、宝物殿のみ入館料として300円が必要です。
出雲大社を参拝したい方は、JR出雲市駅から「出雲大社・日御碕」行きのバス(1番乗り場)に乗車し、正門前バス停で下車してください。または、一畑電車の松江しんじ湖温泉駅から川跡駅行きの電車に乗車し、川跡駅で出雲大社前駅行きに乗り換えます。出雲大社前駅から神社までは徒歩7分です。詳細については、出雲大社の公式サイトをご覧ください。
松江城

日本に現存する12城のひとつである松江城は、JR松江駅から徒歩30分でアクセスできます。暗く厳かな外観から「黒い城」とも呼ばれるこの城は、天守閣が地震や火災、そして明治時代の廃城令による取り壊しを免れた数少ない城のひとつで、2015年7月9日に国宝に指定されました。
松江城は、江戸時代初期の1607年に松江藩初代藩主・堀尾吉晴の命により築城され、5年後の1611年に完成しました。島根県の美しい宍道湖のほとりに佇むこの城は、「日本三大湖城」のひとつにも数えられています。
松江城の開館時間は午前8時30分から午後6時30分までですが、冬季は午後5時に閉館します。入場料は680円ですが、2025年4月より800円に改定される予定です。学生証をお持ちの方は現在290円で入場できますが、同じく400円に改定されます。入場料の詳細は、松江城のチケット購入サイトをご確認ください。
松江城を訪れる際は、お城だけでなく、堀を巡る遊覧船も楽しめます。乗船チケットは1,600円です。遊覧船や松江城の詳細については、こちらをご覧ください。
由志園

由志園は、樹木や敷石、滝、そして低い三本足の石灯籠が美しく配置された日本庭園式の回遊式庭園です。なかでも、250種類もの牡丹が咲き誇る華やかな光景は圧巻ですが、季節ごとにさまざまな花が楽しめるのも魅力のひとつです。
- 春には、ツツジ、ヤマシャクヤク、サツキが彩る美しい景色を楽しめます。
- 夏には、ショウブ、アジサイ、スイレンが咲き誇る庭園を歩くことができます。
- 秋には、燃えるような紅葉と可憐なサザンカを堪能できます。
- 冬には、冬牡丹、珊瑚樹、冬花菖蒲が訪れる人々を魅了します。
また、毎年4月から5月にかけて「牡丹園遊会」が開催され、一年を通してイルミネーションも楽しめます。特に冬のライトアップは幻想的で、圧巻の美しさです。
1975年に個人庭園として開園した由志園は、本土と橋で結ばれた大根島に位置し、総面積は40,000平方メートルを誇ります。松江駅からは、1~2時間おきに運行する松江市営バス70系統でアクセス可能です。所要時間は約50分、運賃は片道700円(本記事執筆時点/2025年2月)です。詳細は、庭園の公式ウェブサイトをご覧ください。
庭園の開園時間は午前10時から午後5時までで、入場料は時期によって異なり、800円から1,400円となっています。
八重垣神社

八重垣神社は松江に位置する神社です。旧社名は佐久佐神社で、主祭神としてスサノオとクシナダヒメが祀られています。縁結びの神社として広く知られ、良縁を願う人々のほか、夫婦円満、子授け、安産を祈願する参拝者が多く訪れます。
神社の見どころのひとつに「鏡の池」があります。参拝者は池の水面に占い用紙を浮かべ、その上にそっと硬貨(十円または百円)を乗せます。紙の上でコインが浮いている時間によって、恋愛や結婚の行方が占われるとされています。
この神社のもうひとつの見どころは、日本最古とも言われる壁画です。檜の板に描かれたこの壁画には、御祭神・稲田姫の古代の姿が描かれています。
八重垣神社への参拝は無料ですが、宝物殿を見学する場合は入場料として200円が必要です。営業時間は午前9時から午後5時までで、JR松江駅からバスで20分でアクセスできます。八重垣神社の詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。

フリーライターとしてVillage House Blogで2年以上の執筆およびESL教師の経験を持ち、チェコ共和国、英国、アラブ首長国連邦、日本、さらに直近ではジョージアなどの国での生活経験を有するデジタルノマドです。映画祭、コンサート、劇場に行く楽しみがないときのリモートワークに最適な、魅力あるアパートを常に探しています。