アメリカのダクトテープメーカー「ダックブランド」の調査によると、引っ越し後に荷物をすべて解き終えるには平均182日かかるようです。つまり、約 6か月です。もちろん、引っ越しを終えたからと言って、すぐに荷物を開梱しなければならないわけではありません。ですが、だらだらしていると部屋がいつまでたっても雑然としたままで、ストレスが溜まってしまいますよね。やはり、ある程度落ち着いたら、さっさと荷物の整理を始める事をお勧めします。 

日本では、新学期や新年度が始まる4月に合わせて、2月から3月に引っ越しのピークを迎えます。今回は、引っ越し後の荷物の開梱作業が、新学期や新年度の準備と重なる事のないように、開梱をスムーズに行う方法を紹介したいと思います。ビレッジハウスをはじめ、様々な不動産会社が、初めて引っ越しをされる方や不安な方のために、入居サポートを実施しています。気になることがあれば、不動産会社に問い合わせてみましょう。詳細については、Webサイトも参考にして下さいね。 

荷物を解く 

まず、引っ越し前に新居の鍵を受け取って、部屋をすみずみ掃除しておく事をお勧めします。部屋の床や廊下に何も散らかってない状態の方が、はるかに掃除が楽ですし、時間もかかりません。 

掃除を終えて、引っ越し業者が荷物を新居に運び終えたら、どの荷物を最初に解くかを考えてみましょう。その際、部屋ごとに荷物を分けてから、荷物を解く事をお勧めします。ちなみに、引っ越しの専門家は、引っ越した新居での最初の夜を快適に過ごすためにも、どの部屋から先に荷物を開梱するか、決めておく事を推奨しています。キッチン、浴室、寝室などから始めてはいかがでしょうか。 

まずはキッチンからです。銀製品、食器用洗剤、スポンジ、鍋やフライパンなどのキッチン用品や、お皿やグラス、カップなどの食器類から始めましょう。そうすれば、開梱しながら、合間にそれで飲食できますからね。これらの荷物は見つけやすいように、梱包時に段ボール箱に「台所用品」というラベルを付けておいて下さいね。 

次は、バスルーム用品やアメニティの開梱です。引っ越しの長い一日の後は、汗や汚れをシャワーで流したいと思うはずです。何度も言いますが、必要なバスルーム用品をすぐに見つけられるように、梱包時には旅行の時のようにバッグやリュックにひとまとめにして入れておいて下さいね。 

最後は、夜になると寝る場所が必要になるので、寝室の荷物の荷解きをして下さい。持ってきた寝具によっては、寝室のセッティングを簡単に終える事ができますよ。例えば、「布団」を持ってきたなら、ケースから開梱して、あなたが今晩寝たい場所に敷くだけです。ですが、ベッドの場合は、ベッドフレームを組み立て、マットレスを置き、ベッドリネンが梱包された段ボール箱を探す必要があります。梱包の際、全ての寝具とリネンを一つの箱にまとめて入れ、ラベルを付けておくと楽に探せますよ。 

荷解きにかかる時間 

引っ越しは、単身か夫婦か家族かによって、荷解きに要する時間は異なります。あなたがミニマリストで、ひとりで引っ越しをするのであれば、先延ばしにしている場合は別として、1～2週間で荷解きは終わるはずです。 

カップルで引っ越しをする場合は、「物をどこに置くべきか」「どこに移動する必要があるか」「部屋のレイアウトをどのようにするか」などについて、話し合う必要があります。話し合いが終わり、必要なものについて互いの同意が得られたら、互いに協力し合うことで、荷物を迅速にかつ効率よく解くことができると思いますよ。 

家族に子供がいる場合には、子供たちが一定時間内に荷解きを終えられるように、手順と時間配分を伝えておくといいかもしれません。年長の幼児やティーンエイジャーが家族にいる場合は、開梱作業を手伝ってくれるかもしれませんよ。 

もちろん、荷解きを手伝ってくれるオプションが付いている引っ越しサービスを利用すれば、1～2日以内で荷解きを済ませて、引っ越しが終えられると思いますけどね！ 

一箱ずつ開ける 

特定の荷物を探している時は、複数の箱を一度に開けたくなりますが、引っ越しの専門家は、それはやめた方がいいと忠告しています。開梱する際は、一つの箱だけにして、その箱の中身のみ取り出す事に専念することを推奨しています。その箱の荷物を出し終え、空箱を解体して脇に置いたら、あらためて次の箱の開梱に取り掛かりましょう。引っ越し前に、荷物の梱包方法を熟考して工夫しておくと、開梱作業がより楽になりますよ。開梱前には、必ず箱のラベルをチェックして、正しい部屋に置かれているかを確認しましょう。そうすれば、重い荷物を別の部屋へ運ぶ手間を最小限に抑える事ができますからね。 

先延ばしにしない 

やるべきことを先延ばしにするのは、良い事ではありません。特に、大変な引っ越しでは、ついつい長い休憩を取りたくなりますが、荷解きをぐずぐずいつまでもしないでおくと、家の中がいつまでも片付かず乱雑になるだけです。また、乱雑な中から必要となるお気に入りのジャケットや仕事のフォルダーを見つけようと躍起になると、不必要なストレスや混乱、不安を引き起こす事にもつながりかねません。開梱作業をする際は、計画的に期限を設けて、それを遵守するようにして下さい。また、一度にしようとすると荷物の多さに圧倒されます。ですので、一部屋ずつ取り掛かるようにしましょう。カップルや家族で引っ越しする際は、お互いに荷解きのタスクを課して、無駄なく効率的に行えるようにしましょう。 

ダンボールの捨て方 

日本のゴミの分別ルールは、複雑すぎることで知られています。市役所で、新しい引っ越し先の住所を登録する際に、ゴミの分別と処理方法を記した小冊子を渡されるほどです。 

段ボール箱の処分方法については、各市町村の冊子を参考にして下さい。段ボール箱を破棄する際は、箱を平らに折りたたんで積み重ね、100円ショップのロープや紐で束ねましょう。段ボール箱のごみ収集日を確認したら、その日が来るまで自宅の目立たない場所に置いておくか、もしくはアパート指定のごみ分別収集置き場に持ち込みましょう。ちなみに、ビレッジハウスなどの不動産団体は、こうした管理業務のサポートも行っています。賃貸物件の内覧の際には、ごみの分別、処分・収集の方法などについて、遠慮なく担当者にお尋ね下さいね。