畳の歴史
畳の歴史は、縄文時代(約13000年前から2500年前まで)にまで遡ります。当時、藁やいぐさで編まれていた「筵」(むしろ)」が様々な変遷を経て、現在の畳となりました。
昔の畳は、厚さが薄く、正方形に象られていました。使わない時は折りたたんで、重ねて収納する事ができたそうですよ。畳の語源は、「たたむ」「かさねる」から来ています。
現在の畳は、奈良時代(710年~784年)や平安時代(794年~1185年)の畳に近いと言われています。当時は、座敷や寝室にのみ用いられていました。今とは違い、高貴な身分の人や富裕層しか持つ事が許されない高級品として、流通していました。
鎌倉時代(1185年~)になると、座敷や寝室だけでなく、全ての部屋に用いられるようになります。ですが、やはりそれも、一部の富裕層にしか許されない贅沢だったようです。
ですが、安土桃山時代(1568年~1600年)に、畳の主な原料であるいぐさの量産が進んだ事がきっかけで、江戸時代(1600年~1868年)中期には、一般庶民にも手の届く存在となりました。
畳の原料
畳には、いぐさ(灯心草)という植物が使われています。日本全国の湖沼や沼地、水辺に自生しており、田んぼでもよく収穫できる事から、原料として用いられるようになりました。
七月になると、各地でいぐさの収穫が始まります。収穫後、重ねた稲わらを締め付けて、圧縮した畳床に経糸としてイ草を織り込みます。穫れたてのいぐさは、色が鮮やかで、良い香りがするそうですよ。
畳の普及率
昔の日本家屋は、全ての部屋に畳が用いられていました。ですが、近年では、「掃除がしにくい」「交換が面倒」「維持費が高い」など、手入れが大変という理由で、床材に畳が使われる事が少なくなりました。ただし、和室には、いまだに必ず畳が用いられています。
畳の大きさ
賃貸物件の広告で、「帖(じょう)」という表記を見た事はありませんか?日本では、畳の枚数で部屋の広さを表します。
ただし、畳の大きさは、地域によって多少異なります。
- 江戸間:0.88m x 1.76m(東日本)
- 京間:0.95m x 1.91m (西日本)
- 中京間:0.91m x 1.82m (東海)
ちなみにビレッジハウスでは、10帖(畳10枚分、1Kに相当)からのお部屋をご用意しています。ぜひ、私たちの賃貸物件もご覧下さいね。
畳のメリット・効能
畳には、弾力性や断熱性をはじめ、様々なメリットや効能があります。
例えば、空気が乾燥している時は湿気を放出し、湿度が高い時は、スポンジのように湿気を吸ってくれるので、室内の湿度を一定に保つ事ができます。
また、いぐさには、大腸菌やサルモネラ菌に対する抗菌作用があります。
それから、畳特有の香りや色には、人の心を癒したり、気分を落ち着かせる効果があります。ですので、「子供部屋」「昼寝や勉強をする部屋」「ヨガや瞑想をする部屋」「床の間、客間」には、畳を使う事が多いそうですよ。
ビレッジハウスで住まいをお探しの方で、和室に興味のある方はいらっしゃいませんか?詳しくは、最寄りの店舗もしくはホームページのお問い合わせフォームまでお問い合わせ下さいね。
ふとん
日本には、床に布団を敷いて寝る慣習があります。布団は日本の伝統的な寝具で、敷布団と掛布団の二枚セットで用いられます。和室にぴったりの寝具です。
これから布団を使う方は、定期的に外干しする事を心掛けましょう。天気の良い日に、ベランダに布団を干す人の姿を見た事があるかと思います。カビやダニの繁殖を防止するためにも、外干しは欠かさないで下さいね。
また、日中は布団をたたんで、押し入れに収納しておきましょう。布団を敷いたままだと、その部屋を一日使えない事になりますからね。就寝前や夕食後など、必要に応じて 畳は押入れから出し入れをして下さいね。
押し入れ
押し入れは、布団、毛布、枕、座布団、寝具などを収納するスペースです。畳一帖ほどの大きさで、中板により上下二段に分かれています。襖を閉めると、収納スペースを隠す事ができます。
ちゃぶ台
日本の和室では、ちゃぶ台(ローテーブル)を使います。基本的には、畳に直に座るか もしくは座布団を敷いて座ります。
また、冬になると、厚手の布団で覆われたローテーブル型の暖房器具である「こたつ」が活躍します。ローテーブルの下についているヒーターで、足が暖まります。おかげで、冬でも快適に過ごせますよ。
畳の手入れ
近年、畳の手入れが大変という理由で、畳を使う事が少なくなりました。例えば、畳にこぼした汚れや染み抜きなど、寿命や変色に伴う畳の入れ替えは何かと大変です。基本的には、畳の寿命である10~20年後、もしくは黄色に変色したタイミングで、畳を裏返したり張り替える必要があります。また、湿気に弱いため手入れを怠ると、カビが生えるなんて事もあります。
和室を清潔に保ち、害虫を寄せ付けないためには、定期的なクリーニングが必要です。そのためには、畳専用のアタッチメントが付いた掃除機や、畳専用のモップが必要です。布で乾拭きするのもいいと思いますよ。畳を掃除する時は、畳へのダメージを最小限に抑えるために、畳の目に沿って、丁寧にする事を心掛けましょう。