2024年世界経済フォーラムで、日本が世界のトップ旅行先として、米国、スペインに次いで3位にランクされた事が発表されました。日本政府観光局(JNTO)によると、2024年3月時点で約300万人の外国人観光客が日本を訪れており、2019年と比べると11.7%増加しているそうです。
観光地としては、首都の「東京」、活気あるグルメの街「大阪」、そして古都の「京都」が特に人気ではありますが、少し足を延ばすと、まだまだ知られていない名所が各地にあります。
今回は、日本の最南西端で、国内3番目に大きい島である九州のあまり知られていない観光スポットをいくつかご紹介します。九州は、亜熱帯気候を思わせるような温暖な気候に恵まれているので、関東、東北、北海道の寒い冬はこりごりだという方は、ぜひ九州を候補に入れてみてはいかがでしょうか。日本全国47都道府県で、1,000件以上の賃貸物件を取り扱うビレッジハウスがお手伝いさせて頂きます。
1. 大宰府(福岡県)
福岡市から日帰りで行ける「大宰府」は、たくさんの梅の木が植えられている天満宮で知られています。学問の神様を祀っているので、学業の成功を願う学生たちがよく訪れています。
7世紀に九州の統治組織として設立された大宰府は、数百年にわたってこの地域の政治の中心地であり、アジア大陸との貿易の中心地でもありました。
また、九州地区の仏教の中心地としても知られておりますが、歴史やアジア大陸とのつながりは、「九州国立博物館」で詳しく知ることができますので、興味ある方はぜひ訪れてみて下さいね。
太宰府へ行くには、福岡(天神)駅で下車して、西鉄大牟田線に乗り換えて下さい。料金は片道約400円で、所要時間は約30分です。
2. 門司港(福岡県)
「門司港」はかつて門司市にありましたが、1963年に合併し今は北九州市に位置しています。19世紀に国際貿易港として栄え、明治、大正時代の趣のある西洋風建物が今も保存されています。
門司港には、日本最古の駅のひとつ「門司港駅」があり、とても雰囲気があります。2013~2019年の改修工事で、ルネサンス様式の大正時代の姿が復元されました。また、税関庁舎として建てられた「旧門司税関」も無料で見学することもできます。
歴史についてもっと知りたい人は、「関門海峡ミュージアム」を訪れてみて下さい。海峡にまつわる過去と現在を五感で体験できるミュージアムとなっています。
ショッピングを楽しみたい方、地元の料理を試したい方には、レストランやカフェが併設されている複合施設「海峡プラザ」がお勧めです。この地は、東南アジアからのバナナの輸入が盛んだったため、バナナのお菓子などバナナ製品でも知られています。また、地元の名物料理として「焼きカレー」も有名ですので、ぜひ食べてみて下さいね。
門司港へは、小倉駅からJR鹿児島本線に乗って下さい。片道料金は280円、所要時間は約13分です。
3. 阿蘇山(熊本県)
熊本県の阿蘇くじゅう国立公園内にある「阿蘇山」は、日本最大の活火山であり、世界でも最大級の火山の一つとして知られています。
この火山は、直径約 25 km、周囲 100 km を超える古代のカルデラの中央に位置しています。世界最大級のカルデラの 1 つなのに、火山活動や荒天、有毒な火山ガスなどにより閉鎖されていることが多いため、あまり人に知られていない観光スポットとなっています。
とはいえ、この地域には見どころがまだまだたくさんあります。標高1100mの「草千里ヶ浜」もその一つです。馬や牛が放牧された牧草地がひろがり、噴煙を上げる阿蘇中岳が望めます。天候が良ければ、3 月上旬から 11月頃まで乗馬も楽しめますよ。また、火山に興味ある方は、「阿蘇火山博物館」にもお立ち寄り下さい。入場料は1100円です。
「阿蘇神社」も行く価値のある名所の一つです。九州で最も歴史ある格式の高い神社で、約2,000年の歴史があります。
阿蘇山へ行くには、JR阿蘇駅からバスに乗り、阿蘇山頂ターミナルまで30~40分かかります。乗車料金は片道約730円です。阿蘇山頂ターミナルからは、火口まで30分歩くか、シャトルバスに乗るかを選択できます。シャトルバスは片道約600円です。
4. 大川内山(佐賀県)
「大川内山」は、佐賀県の伊万里市の山中にある小さな村です。昔ここで、日本で初めて磁器が作られました。朝鮮から磁器の製造に必要な技術を身につけた職人が連れてこられ、大川内山村に定住して工芸を継承しました。
この村は、1675年から1871年まで佐賀藩鍋島家の御用窯で、朝廷や幕府、日本各地の諸大名に、陶器を納める任務を請け負っていました。当時、磁器は貴重な資源であり商品でもあったため、磁器製造の技術は門外不出とされ、大川内山は「秘窯の里」と呼ばれました。ここで作られた陶器は「鍋島焼」と名付けられ、当時は日本で最も高級な磁器でした。
現在、この村は主に陶芸工房になっており、特徴的なレンガ造りの高い煙突は当時の面影を残しています。ここでは、鍋島焼の陶器を購入できるだけでなく、陶器の作成や絵付けの体験もできますよ。
大川内山村へ行くには、いくつか方法があります。
- 伊万里駅からバスに乗ります。6kmの道のりを15分ほど乗り、片道200円です。ただし、バスは2時間に1本しか出ていないので気を付けて下さいね。
- タクシーに乗ります。伊万里駅からは片道約1,800円で、乗車時間は約10分です。
5. 由布院(大分県)
由布院は、かつて湯布院町にあったのですが、現在は周りの町と合併して由布市となっています。海抜400mに位置している由布市は、温泉で知られています。また、由布岳はハイキングや登山愛好家の間で人気があるスポットです。
「湯の坪街道」には、レストラン、カフェ、土産物店、屋台、工芸品店などが立ち並び、由布岳の美しい景色を見ながらショッピングを楽しむ観光客で、いつも賑わっています。
少し変わった場所がお好きなら、「由布院フローラルヴィレッジ」はいかがでしょうか。ここは、イギリスのコッツウォルズの村々からインスピレーションを得たミニテーマパークとなっています。スタジオジブリの映画から飛び出してきたような場所ですが、猫カフェ、フクロウの森もあって、大人も子供も楽しめますよ。
天候が悪くなってきた時や、夏の日差しを避けたい時には、「由布院昭和館」や「由布院ステンドガラス美術館」などもいいですね。
湯布院の温泉は、日本で3番目に湧出量が多いことで有名です。散策して疲れたら温泉に入って、1日の疲れを癒しましょう。疲労回復や関節炎の緩和などの効能があります。
別府・大分や博多からも由布院に行けますよ。
- 別府・大分からだと、大分駅から由布院行きの電車に乗ります。料金は、普通列車か特急列車かによって異なりますが、片道950円~です。また、別府駅から由布院行きのバスでも行けます。料金は1,100円で所要時間は約55分です。
- 博多からは、景色が美しい特急「ゆふ」「ゆふいんの森号」(約 5,700 円、所要時間 約2 時間 15 分)または直通バス( 3,250 円、所要時間約 2 時間 25 分)などがご利用いただけます。
フリーライターとしてVillage House Blogで2年以上の執筆およびESL教師の経験を持ち、チェコ共和国、英国、アラブ首長国連邦、日本、さらに直近ではジョージアなどの国での生活経験を有するデジタルノマドです。映画祭、コンサート、劇場に行く楽しみがないときのリモートワークに最適な、魅力あるアパートを常に探しています。