日本には約8,567の鉄道駅が点在し、世界でも最も先進的かつ包括的な鉄道システムの一つを誇ります。地元の人々や観光客が日々目的地へ向かう際に、日本の広大な鉄道網を活用しているため、世界で最も利用者の多い鉄道駅50のうち45が日本にあるのも不思議ではありません。中でも最も利用者が多いのが、東京の中心部に位置する新宿駅で、1日約380万人が利用しています。実際、東京都23区内には約600の駅が存在しています(2021年3月31日時点)。
JRは日本を代表する鉄道会社であり、通勤列車や、車窓の景色を存分に楽しめるゆったりとした観光列車、そして日本の主要都市をまたたく間に結ぶ高速鉄道「新幹線」を運行しています。
鉄道以外にも、日本にはバス、地下鉄、空港、さらには船やフェリーなど、多様な交通手段があります。国内には約176の空港があり、中でも羽田空港は国内最大の空港です。札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、京都、福岡など、多くの主要都市にはそれぞれ独自の地下鉄網が整備されています。
日本への旅行を計画している方、またはすでに日本に滞在していて、さらに各地を巡りたいと考えている方にとって、目的地Aから目的地Bへ移動する手段はほぼ無限にあります。唯一の制約となるのは、時間や予算、そして行きたい場所や計画の内容です。ここでは、日本旅行を最大限に楽しむためのヒントやコツをご紹介します。
都市間移動

日本国内や各都市を旅行する際には、以下の要素に応じて、さまざまな移動手段を選ぶことができます。
- 時間
- 予算
- 目的地
- 移動距離
- 柔軟性
鉄道は、主要都市間を移動する最も一般的で効率的な手段の一つといえます。日本の主要鉄道事業者であるJRは、乗客が日本列島の端から端まで迅速かつ快適に移動できるよう、さまざまな鉄道ネットワークを運行しています。また、JRが運行する有名な新幹線は、それ自体が多くの外国人観光客にとって魅力的な存在となっています。
ただし、鉄道は必ずしも最も安い移動手段ではないことに注意が必要です。しかし、日本には数多くの鉄道パスがあり、これを利用することで限られた予算を最大限に有効活用できます。中でも最も有名なのが「ジャパンレールパス(JRパス)」で、外国人旅行者は新幹線を含むJRの鉄道網の大部分を乗り放題で利用できます。このパスは、都市間を頻繁に移動する人や長距離移動をする人に最適です。また、日本国内の特定の地域を旅行する場合は、30種類あるリージョナルパスの中から選ぶのもおすすめです。
日本を隅々まで旅したいけれど、予算が限られている……という場合は、バスを利用するのが最も経済的な選択肢となります。高速バスは、長距離移動において電車よりも安価な代わりに時間はかかりますが、日本各地を幅広くカバーできるという利点があります。特に、最終目的地が大都市ではなく、少し人里離れた小さな町や観光地である場合、バスの方が便利なことも多いでしょう。
日本には数多くの高速バス会社がありますが、残念ながらその多くは外国語対応をしておらず、旅行者にとっては利用しにくいことがあります。もし言葉の壁が心配な場合は、外国語、特に英語に対応しているバス会社もあります。
そして最後に、飛行機を利用するという選択肢もあります。これは最も速い移動手段であり、場合によっては電車よりも安くなることもあります。特に、以下の日本の格安航空会社を利用すれば、よりお得に移動できる可能性があります。
日本の主要航空会社である日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)も、1か月以上前に予約すると最大50%オフになるなどの割引やキャンペーンを実施しています。詳しくは、それぞれの公式サイトをご確認ください。
公共交通機関の時刻表とルートの確認

日本の広大な鉄道網は、特に観光客にとっては複雑で分かりにくいことがあります。さらに、バス・電車・フェリーのオンライン時刻表の多くが外国語に対応していないため、言葉の壁がハードルとなることもあります。しかし、英語対応の便利なウェブサイトやアプリがいくつかあり、現地の人でなくても最適かつ効率的なルートを簡単に見つけることができます。
交通機関の時刻表やナビゲーションに関する最も人気があり、ダウンロード数の多いアプリのひとつが「Japan Transit Planner-Norikae Annai」です。このアプリは複数の外国語に対応しており、旅行者がルートを確認する際に便利です。料金、乗り換え、所要時間に加え、出発地や目的地の天候もチェックできます。さらに、一部のモバイルチケットにも対応しています。アプリはGoogle Playではこちら、Apple Storeではこちらからダウンロード可能です。また、オンライン版のウェブサイトもありますが、アプリに比べると機能が限定されています。
もうひとつ人気のあるウェブサイト・アプリが「NAVITIME」です。このアプリでは、路線バスや高速バス、電車、飛行機のルートに加え、車や徒歩のルート、タクシーの料金、高速道路の通行料金なども調べることができます。さらに、ルート検索時にJRパスや各種リージョナルパスを選択し、それらが利用可能かどうかを確認することも可能です。公式ウェブサイトはこちら、iPhoneおよびAndroid用アプリもあります。
東京、静岡、名古屋、京都、大阪、広島、博多、熊本など、日本の「ゴールデンルート」を新幹線で移動したい方には、「スマートEX」のオンライン新幹線予約サービスが便利です。iPhoneとAndroid用のアプリも提供されています。
新しいアプリをダウンロードするのが面倒な場合は、Google MapsやCitymapperだけでも十分です。特に主要都市を訪れて観光する程度であれば、これらで事足りるでしょう。
最適な乗車券の入手

最適な鉄道パスを選ぶには、旅程や旅行プランが大きく影響します。さらに、予算、移動距離、時間、目的地、柔軟性なども考慮する必要があります。
日本全国を移動したいなら、新幹線を含むほとんどのJR列車(特急、普通列車)、さらに一部のJRバスが乗り放題になる「ジャパンレールパス」が最適かもしれません。パスは7日間、14日間、21日間の3種類から選択可能です。詳しくは公式サイトをご覧ください。
日本の特定の地域内のみを旅行する予定がある場合は、リージョナルパスを検討するとよいでしょう。以下のリージョナルパスが利用可能です。
日本での荷物管理

重くてかさばるバッグや荷物を持ち歩くのはどこの国でも大変ですが、日本ではさらに厄介かもしれません。特に、東京や大阪などの大都市では電車の混雑が激しく、普通列車や通勤列車には専用の荷物置き場がないため、持ち運びが一層難しくなります。さらに、新幹線でも持ち込める荷物のサイズや量には制限があります。詳しくはこちらをご覧ください。
スーツケースやダッフルバッグ、ハイキング用バックパックを持ち歩く手間やストレスを避けるために、いくつかの方法があります。午前中に目的地へ到着し、すぐに観光を始めたい場合は、到着手段(飛行機、電車、バスなど)によってはコインロッカーの利用が便利です。日本の主要駅にはほとんどの場合コインロッカーが設置されており、観光施設にも備えられています。料金はサイズによりますが、300円〜700円程度で利用できます。
また、日本滞在中に空港やバス・鉄道駅、コンビニエンスストアなどの受付カウンターで手荷物を預けられる「手ぶら観光」サービスを利用する方法もあります。観光客は、一時預かりまたは宅配を選択でき、宅配を利用すると荷物をホテルや旅館、Airbnbなどの宿泊施設へ届けてもらえます。さらに、荷物を海外へ発送するオプションもあります。また、空港や駅、次の宿泊先まで荷物を運ぶ手間を省くため、ホテルやAirbnbなどから空港、主要駅、宅配便や「手ぶら観光」の受付がある施設、次の宿泊先へ荷物を送ることも可能です。詳しくはこちらをご覧ください。
日本の大手配送業者2社も同様のサービスを提供しています。ひとつはヤマト運輸、もうひとつは佐川急便で、一時預かりや配送サービスに対応しています。
支払い方法

「日本はテクノロジーやガジェットの分野で何光年も先を行く超未来都市!」…そんなイメージを持っているなら、一度見直してみましょう。少なくとも、支払い方法に関しては例外です。日本では今なお「現金が王様」であり、買い物の際に支払いができず困ることのないよう、旅行中は常に現金を持ち歩くのが賢明です。外国の銀行カードは、主要なショップ、レストラン、カフェなどでは一般的に使用できますが、必ずしもどこでも使えるとは限りません。特に主要都市を離れる場合は、カードが使えない可能性もあるため、注意が必要です。
外国の銀行とのトラブルや現金不足を回避する方法のひとつとして、日本でICカードを購入するのがおすすめです。ICカードは「Integrated Circuit(集積回路)」の略で、電子マネーをチャージできるプリペイドカードのことです。公共交通機関をはじめ、自動販売機、コンビニ、ショップ、カフェ、コインロッカーなど、さまざまな場所で支払いに利用できます。日本で最も普及している便利な決済手段のひとつと言えるでしょう。
日本で特に知名度の高いICカードといえば、SuicaとPasmoの2つです。SuicaはJR東日本が運営し、PasmoはJR以外の会社によって管理されています。また、日本の地域によって利用できるICカードが異なる場合もあります。さらに、Suicaには訪日観光客向けの「Welcome Suica」という専用ICカードも用意されています。
ICカードの残高は、「スイ家計簿」などのアプリをダウンロードして確認できます。これらのアプリは、スマートフォンのNFC機能を利用してICカードを読み取ります。
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フリーライターとしてVillage House Blogで2年以上の執筆およびESL教師の経験を持ち、チェコ共和国、英国、アラブ首長国連邦、日本、さらに直近ではジョージアなどの国での生活経験を有するデジタルノマドです。映画祭、コンサート、劇場に行く楽しみがないときのリモートワークに最適な、魅力あるアパートを常に探しています。