賃貸更新は2年間に一度設定されていることが一般的です。賃貸物件に住んでいると定期的に契約更新が行われます。しかし更新時期になると「賃貸更新と引越しはどちらがお得なのだろうか?」「今よりも安い物件に引越ししたい」とお悩みになる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、賃貸更新と引越しにかかる費用について詳しく説明します。ぜひ、賃貸更新と引越し費用を比較する参考にしてください。
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契約の更新料にかかる費用は家賃の約2ヵ月分
契約更新にかかる費用の内訳には「更新料」「更新手数料」「火災保険料」があり、合計で家賃の2ヵ月分ほどの費用が必要です。
例えば家賃が75,000円の物件で契約更新した場合、一般的にかかる更新費用は以下の通りです。
更新料(家賃1ヵ月分) | 75,000円 |
事務手数料(家賃0.5ヵ月分) | 37,500円 |
火災保険料 | 20,000円 |
合計 | 132,500円 |
賃貸借契約書に記載されている更新料は、家賃の1ヵ月であることが一般的ですが、なかには家賃の2ヶ月分必要な物件もあります。また、賃貸契約の更新は2年ごとになっている物件が多いのですが、1年ごとの契約更新が必要な物件もあります。
火災保険は賃貸の契約期間と合わせているので、契約更新する場合は2年分の保険料を更新時に合わせて支払います。なお、保証会社を利用している場合は保証会社の更新料も必要となるため注意しましょう。
契約更新をするメリット
- 引越しの準備をしなくても良い
引越しをするには引越し業者の見積りや手配、そして役所への手続きや公共料金の解約など、さまざまな準備をしなくてはいけません。また、引越しの荷造りには1~2週間ほどの期間を想定する必要があります。そのため仕事が忙しく引越しする余裕がない場合は、契約更新が良いかもしれません。
- 家賃交渉が可能
契約更新のタイミングで家賃の減額交渉が成功する可能性があります。家賃の減額交渉のポイントについては後述しますが、大家さんとしては家賃を減額するより空室になるとデメリットが大きくなるため、契約更新のタイミングで家賃交渉の相談がしやすいといえるでしょう。
- 生活スタイルを変えなくても良い
引越しをすると新しい環境に慣れるまである程度の時間が必要です。そのため住み慣れた環境で生活スタイルを変えずに暮らしていけるのは、精神的にも肉体的にもメリットといえるでしょう。
引越しにかかる費用は家賃の約5カ月分
新しい物件へ引越しする場合にかかる費用は家賃の約5カ月分が必要です。例えば家賃が75,000円の物件へ引越しした場合にかかる、一般的に必要な初期費用は以下の通りとなります。
敷金 | 75,000円 |
礼金 | 75,000円 |
仲介手数料 | 75,000円 |
保証会社利用 | 37,500円 |
火災保険料 | 20,000円 |
鍵交換費用 | 15,000円 |
前家賃 | 75,000円 |
引越し代 | 50,000円 |
合計 | 422,500円 |
引越しにかかる必要な費用は時期や物件によって異なります。
例えば5~9月などの閑散期では、敷金や礼金が不要な物件が多くあります。また、引越しにかかる運送代は、繁忙期と閑散期では料金が異なるため、閑散期に引越しをする場合は上記の金額よりも少なくなる可能性もあるでしょう。
また物件を退去する際、室内の汚れがひどかったり設備が破損していたりすると原状回復費用が必要となるケースがあります。5,000円ほど家賃が下がるだけなら更新した方が出費は少ないといえるでしょう。
引越しをするメリット
- 今よりも条件が良い物件を選べる
今の物件で「日当たりが悪い」「近隣住人とのトラブル」など不満を持っているなら、引越しのタイミングで、良い環境へとシフトできるチャンスかもしれません。また、通勤時間が長すぎ辛いという方は、職場の近くに引越しすることで通勤時間のストレスが軽減するでしょう。
- 家賃の負担を抑えられる
収入が安定せず、家賃の負担を減らしたい方は安い物件へ引越しするのもひとつの方法です。引越しの際、それなりの費用は必要ですが、家賃が安くなると長期的に考えて大幅な節約となります。金銭的な余裕ができるため、貯金や趣味のための費用にまわせるでしょう。
- 断捨離ができる
引越しをきっかけにして、不要なものを断捨離できるのもメリットといえます。毎日忙しくて整理整頓が後回しになってしまうことも多いのではないでしょうか。引越しは断捨離をするのに絶好のチャンスとなります。
賃貸の契約解約のタイミングは契約更新時じゃなくてもできる
賃貸の契約が2年であっても、必ずしも2年間住まなくてはいけないという決まりはありません。しかし契約書の特約事項や契約内容によっては、契約期間中に解約すると違約金が発生するケースがあるので注意が必要です。
例えば2年未満でやむを得ない理由で引越す場合、一般的には家賃の1ヶ月分の違約金が発生します。また物件によっては、入居期間によって違約金が異なるため、契約時に解約についての条件を確認してください。
ただし定期借家契約の場合、契約期間中の解約はできません。契約内容が分からない場合は賃貸契約書で確認すると良いでしょう。
更新時に家賃減額の交渉をするポイントとは
契約更新をしたいけれど家賃を抑えたいと思っているなら、契約更新のタイミングで家賃の減額交渉をしてみてはいかがでしょうか。ここでは、家賃の減額交渉を成功させるポイントを3つ紹介します。
- 他の類似物件の家賃と比較する
まずは家賃の減額交渉をする前に、今住んでいる物件に条件が似ている物件をインターネットで検索し、家賃の相場をリサーチします。現在支払っている物件がリサーチした物件より高かった場合、家賃減額の交渉の材料として利用が可能です。
また、今住んでいる物件の近くに「高い建物が立ち日当たりが悪くなった」「近所にあったショッピングモールが閉店してしまった」など、入居時よりも条件が悪くなった場合も家賃減額の交渉の材料にできます。
- 減額交渉は3,000円までに留める
家賃の減額交渉は、原則として最大3,000円までを目安にしてください。交渉の金額が高すぎると減額を受け入れてもらえなくなる可能性もあるため注意が必要です。3,000円程度の減額なら、空室になってしまうよりも今住んでいる人に長く住んでもらった方が収入に繋がるので検討してもらえるでしょう。
- 交渉する場合は長く住む気持ちがあることを伝える
減額交渉を行う場合は、長く住むつもりがある意思を伝えてください。大家さんはできるだけ空室にはしたくありません。そのため、長く住んでくれるなら多少の家賃減額を検討してくれる可能性が高くなります。
「実家にも近く生活環境が気に入っている」「転勤や転職の予定がない」など、長く住む理由について具体的に伝えると減額交渉に繋げやすくなるでしょう。
引越しするなら今よりも安い賃貸物件を探す
契約更新をせずに新居へ引越しするなら、せっかくなので今よりも家賃が安い賃貸物件を探しましょう。また賃貸物件を探す際、以下のポイントに当てはまる物件なら初期費用が節約できます。
初期費用を安くするポイント
- 敷金・礼金が不要の物件を探す
- フリーレントの物件を探す
- 仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ
- 閑散期(5~9月)に探す
契約更新料のこと以外に引越す理由がないなら、今住んでいる部屋を契約更新した方が費用を抑えられます。しかし今の部屋に不満があったり、もっと家賃を抑えたいと思っていたりするなら、契約更新料が発生する前に引越しを検討しましょう。
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※契約内容や審査の結果、敷金と連帯保証人が必要になる場合があります。
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