念入りな予算計画を立てた場合でも、必ず計画には不確実性が伴います。世の中には、その日暮らしで生活している人もいれば、手元の資金が現時点でいくらあるのかをしっかり把握している人もいます。もしあなたが日本に移住するのであれば、予算を明確にし、しっかり計画をたてることが大切になってきます。これを当たり前のことと感じる人がいるかもしれませんが、中には、計画性を持って生活できない人がいるのも事実です。
ここでは、効率的に予算計画をたてるコツを紹介します。そして、お金をどのように使っていくべきかについても言及したていきたいと思います。
市税と保険
まずは保険と市税です。新居に引っ越しして必要な書類をすべて受け取ったら、毎月支払う国税と市税の金額が確定します。なお、引っ越した最初の年は、課税基準となる収入がないため、最初の年に課税される金額は少なくなります。 また、最初に課税される金額は課税最低限になりますが、1年間働いた次の年は前年の収入に基づいて課税されることになります。つまり、課税基準は前年に得た収入額の金額ということになります。具体的には、20,000円/月だったものが翌年には30,000円/月ということです。
次に健康保険についてですが、会社が厚生労働保険に加入していない場合は、健康保険料も他の税金と同じように課税額が増加していきます。例えば、初年度は5,000円、翌年は10,000円になります。 毎月の予算計画を確実なものにするために、税額の変動についてしっかり把握しておくことをお勧めします。なお、市役所に免除を申請しない限り、税金を支払う必要があります。
毎月の請求書
次は、家賃、光熱費、日用品です。まず家賃についてですが、基本的な家賃相場は40,000~70,000円です。ただし、家賃相場を60,000円に設定している物件はたくさんあるので、家賃を抑えて生活できる場合があります。また、相場よりはるかに安い家賃で契約できる場合もあります。 生活する上で、必ず居住スペースを確保する必要があるため、毎月無理なく支払える家賃の物件に住むことをお勧めします。
光熱費の請求金額は、平均使用量と家庭で使用している家電によって変動します。また、ガスを使用する家電は限られているため、ガス代は光熱費の中でも簡単に安く抑えることができます。 1日中暖房をつけっぱなし、湯を大量に沸かさない限り、ガス代の請求額を約1,500円/月程度に抑えることができるでしょう。水道使用量(下水道使用料)相場は月額3,000円になります。 何度も繰り返しますが、水道代の請求金額は、使用量に比例して高くなります。ただし、唯一電気代の請求金額だけは、電気の使用状況によって変動します。
季節による請求金額の変動
季節、天候により、請求金額が大きく変動します。もちろん毎日冷房を長時間使用していると、夏の請求金額が高額の請求になってしまいます。また、寒い冬の請求金額についても同様のことが言えます。
少しでも請求額を抑えたい場合には、扇風機を使って夏を過ごしましょう。また、冬には重ね着をするなど工夫してみるのがいいかもしれません。ちなみに、電気代の平均額は約3,500円ですが、自宅での電気の使用量が多いと7,000円まで請求額が跳ね上がる可能性があります。
また、一カ月の平均使用量を把握するには、数カ月で使われた電気代を平均して割り出す必要があります。そこで、毎月の請求書を取っておくと便利です。
食費
最後に食費の予算を決めましょう。食費は自分の工夫次第で削ることができます。ただし外食に行くと、毎月設定している食費の予算を超えてしまう場合が多々あります。そこで、ここでは自炊をお勧めします。スーパーマーケットに行くと十分な食品が揃っているので、そこで買った材料で自炊すれば健康な食生活をおくれ、さらに食費を25,000円/月程度に抑えることができます。毎日カップラーメンを食べなくとも、健康的な食生活を送ることができるのです。
移動費の補填
見落としがちな予算は移動費です。新居に引っ越した後は、外出する機会が多くなります。例えば、列車の運賃、自動車で外出した場合はガソリン代、バスの運賃などの支出が発生します。ちなみに交通費は、移動距離と乗換回数に基づいて算定されています。つまり、3回以上乗り換えるよりも一本で目的地へ移動したほうが、交通費を安く抑えることができます。また、乗り継ぎ回数に応じて、片道150円~1,000円が必要になる場合があります。移動するときは、移動経路を事前に確認するようにしましょう。出張にも同じことがいえます。しかしほとんどの企業は、出張という名目で移動費を支出するので、出張費を見積もる場合に特に注意するようにしましょう。移動費を削りたい人はできるだけ遠くに外出せず、近場でことを済ませお金節約していくことをお勧めします。
予算計画をたてるというのは難しい作業です。必ずしも計画通りにうまくいくとは限りません。そのためにも、慎重な予算計画が必要になってきます。また、基本的な項目に予算を配分し、それとはお金を別に分けておくことをお勧めします。外出に関しても、なるべく頻度を減らし、お金を無駄遣いしないようにしましょう。最後に、お金を使うときには、はっきりと目的を決めておくことをお勧めします。そうすれば、日本での新生活は長い目で楽しく、快適なものになるでしょう。