近年ではコロナ禍がきっかけとなり、自宅で仕事をするリモートワークが当たり前になりつつあります。しかし自宅は通常、家族と過ごしたり寛いだりしている空間なので、プライベートとビジネスの線引きが難しく、どういう風にメリハリを付けたら良いのか悩んでいる方も多いでしょう。
そこで本記事では、リモートワークに適している環境や、仕事がしやすい部屋を作るポイント、そして集中力がアップするレイアウトを3つ紹介します。リモートワークに適した部屋作りに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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デスクを設置するスペースを確認する
集中して仕事をするためには、まずはワークスペースが重要なポイントです。家族が集まるリビングや、人の出入りが多い場所をワークスペースにすると、話し声や気配に気を取られがちです。また、リビングではリモート会議やミーティング中に、家族が映り込んでしまうリスクもあります。座ったときにテレビや好きな本などが視界に入ると、つい気が散ってしまい集中できなくなってしまうこともあるでしょう。
そのためワークスペースには、仕事に関係ないものは視界に入らないよう配慮する必要があります。例えば、気が散らないよう壁側を向いてデスクを設置したり、パーテーションや家具などで仕切ったりするなど、落ち着いて仕事ができる環境にアレンジしましょう。なお、集中力がアップするレイアウトについては、後ほど詳しく説明します。
リモートワークに適切なデスクとチェアを選ぶ
健康的に自宅で仕事をするには、リモートワークに適したデスクとチェアを選ぶことが重要なポイントです。
- ディスプレイは目線と同じ高さか、少し下の位置に調整する
- ディスプレイへの距離は40cm以上確保する
- 肘の角度は90度以上を保ち、違和感なくキーボードに手が届く位置とする
- 足の裏全体が床に接するように座る
机の高さは通常、70~73cmに設定されることが多く、机の天板と椅子の座面との高さの差(差尺)は、身長の1/6を参考にすると良いでしょう。例えば、身長が175cmの場合、適切な差尺は約29cmとなります。
チェアの性能
リモートワークでは長時間座り続けることが多いため、疲れにくく正しい姿勢を維持できるようなサポート機能が充実した椅子を選びましょう。
理想的な姿勢を保つには、「背骨のS字カーブを維持する」「体圧を均等に分散する」「高さを調整できる」機能があると良いとされています。
チェックポイントは背もたれが身体にフィットし、リクライニング機能が適度にあるかどうかを確認してください。また、背もたれや座面が適切な硬さで体圧を分散できる素材や形状であることも重要なポイントです。さらに、肘掛け、ランバーサポート、ヘッドレストなどの機能を備えたものを選ぶと良いでしょう。
照明は手元がはっきり見える昼光色がおすすめ
照明の色彩は一般的に、電球色・昼光色・昼白色の3つに分かれています。その中でも、リモートワークにおすすめなのは、脳を覚醒させて集中力をアップさせる効果があるといわれている「昼光色」です。
一方で、時間をかけてアイデアを練るようなクリエイティブな仕事では、温かみのある「電球色」がおすすめ。脳がリラックスできるので、良いアイデアがひらめくでしょう。
コンセントの位置に注意する
リモートワークでパソコンやプリンターなどの電子機器を使用する方は、電源の確保が欠かせません。他にも、Wi-Fi機器やスマートフォンの充電器、タブレットなどでも電源が必要になります。
住宅は仕事をすることを想定していないため、電源が不足する場合が想定されます。デスクスペースを確保する前に、電源が確保できるかどうか確認しましょう。
デスクスペースの近くに複数の電源を確保できない場合は、延長コードを利用して対応してください。延長コードはスイッチが付いているものや、USBポート付きの電源タップもあるため、使用する機器類に合わせて選ぶと良いでしょう。
木の吸音力で作業効率をアップさせる
木材は多孔質であるため、低音・中音・高音をバランスよく吸収します。そのため、ワークスペースに木材を取り入れると、雑音が抑えられ集中力が向上すると考えられています。
実際に、壁紙に白いクロスと木目を使用した空間で計算問題を行った実験では、集中力を示すβ波とリラックスを示すα波のいずれも、木目の空間で高い数値が記録されました。つまり、木材を使った空間は集中と休憩のメリハリが付くことから、仕事が効率よくはかどるのです。
観葉植物を置いて疲労感やストレスを軽減する
「緑視率」という言葉を、一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。緑視率とは、人の視界に占める緑の割合を指します。デスクワークでは、長時間パソコン画面を見続けることが避けられませんが、ワークスペースに緑を取り入れることで目の疲れやストレスが軽減します。
オフィス勤務よりリモートワークの方が疲れを感じている方は、自宅のワークスペースにおける緑視率を上げてみるのもひとつの方法です。視界に占める緑視率が10〜15%では、集中力が向上し作業効率が高まるといわれています。デスクに観葉植物を置くなど、観葉植物や多肉植物などの緑を取り入れた空間づくりを試してみてください。
集中力がアップするおすすめのレイアウト3選
壁に向かってデスクを配置するレイアウト
壁に向かってデスクを配置するレイアウトは、一般的なデスクの置き方のひとつです。背後に広がりができるため、限られたスペースであっても空間にゆとりがあります。壁にはスケジュール表や資料を貼るスペースとして活用できるほか、部屋の中にある余計なものが視界に入りにくく、集中しやすい点も大きなメリットです。
一方で、デスクの奥行きが狭いと、壁が近くて窮屈に感じてしまう恐れがあります。オフィス用のデスクは一般的に、奥行きが60cm前後のものが多いですが、45cmほどのコンパクトなタイプも存在します。小型のノートパソコンで作業するのは問題ありませんが、圧迫感がストレスになってしまうこともあるため注意してください。
部屋の中央にデスクを設置するレイアウト
机を壁から離してデスクを中央に配置するレイアウトは、視界が広がり開放的な雰囲気の中で仕事ができます。
動線の自由度が高いのもメリットですが、スペースが限られた部屋ではかえって狭く感じることも。また、部屋全体が視界に入ってしまうため、部屋が整っていないと集中力が途切れやすく、作業効率が低下する可能性もあります。
部屋の中央にデスクを設置する場合は、適切な収納棚を用意して整理整頓を心掛け、部屋が雑然としないよう配慮しましょう。
部屋の角を利用したレイアウト
部屋の角にL字型デスクを配置する、または机を2台直角に並べるレイアウトは、作業スペースを広げて作業効率を高める効果があります。また、プリンターなどのOA機器や仕事に必要な備品を手の届きやすい位置に置けるため、作業をスムーズに進められます。
デスクを部屋の角に配置すると効率的にスペースを活用できますが、壁に向かって置くスタイルと同様に、圧迫感を感じやすいので奥行きには注意が必要です。
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ライターのどいまちこです。
建築科で勉強した知識を活かし、住宅や暮らしにまつわるライターとして3年以上の執筆経験があります。セルフリノベーションが趣味で、ペンキ塗りや壁紙貼りが得意です。
現在、祖父母から受け継いだ築80年以上の古民家を繕いながら、保護猫2匹と娘のふたりでゆるりと暮らしています。
畑で採れた野菜と父が釣ってきた魚などを簡単に調理し、暑い日にはキンキンに冷えたビール、寒い日はホカホカと温まる熱燗を嗜む時が至福のひとときです。