日本には 8567以上の駅があり、日本全国を走る鉄道路線の総距離は 30,625 kmとなっています。 1996 年には、元国有の日本鉄道グループ (JR) が20,135 km の路線を管理し、残りの7,133 km は地方私鉄会社によって運営されていました。 鉄道は、住民にとって主要な交通手段です。2021年度には、約188億人が移動手段として鉄道を利用しました。(地下鉄、路面電車、新幹線なども含む) 想像がつくとは思いますが、日本の8,567駅のうち、179駅が東京に集中しています。その東京で、2021年には、毎日1,233万人の人が交通手段として鉄道を利用していました。東京都民20歳以上の男女にアンケートしたところ、「駅から近い」「駅から歩いていける距離」というのは駅から徒歩10分以内というのが一番多かった答えでした。 日本では、鉄道インフラが十分に整備されているため、必然的に賃貸物件は沿線に集中しています。ビレッジハウスは47都道府県で1,000件以上の物件を取り扱っていますが、当社をはじめほとんどの不動産会社が、物件情報に駅から物件までの距離を掲載しています。 そういったなかで、線路沿いのアパートを借りるのははたして賢い選択と言えるのでしょうか?今回は、そんな線路沿いの賃貸物件についてのメリットとデメリットをご紹介します。 安価な家賃 駅近の賃貸物件は、利便性が高く、地価が高いため、家賃が高くなる傾向にあります。ただし、線路沿いにあるアパートは別です。電車による騒音や光害、信号機の断続的な中断などにより、家賃が安くなる傾向にあります。 線路沿いの賃貸物件は、電車の脱線や鉄道工事による事故など、潜在的な安全上のリスクがあるので、安心な物件とは言い難いぶん、安くなっているのかもしれませんね。 研究によると、電車の通過に伴う騒音や揺れを最小限に抑えるには、居住者は線路から少なくとも152メートル離れたところに住む必要があると言われています。これらの点を念頭に置いたうえで、線路周辺の賃貸物件を検討してみてはいかがでしょうか。 治安の良さ 大都市では、駅近くには交番や鉄道会社の事務所が設置され、安全性とセキュリティが強化されています。保守エリアとして監視カメラが設置され、安全対策が講じられていると推察されます。「シフト制勤務で時間が早朝だったり深夜だったりする人」「熟睡して物音に気付けない人」「終電に乗ることが多い人」など安全性やセキュリティに不安を感じる人は、線路沿いの賃貸物件を探されてみてはいかがでしょうか。 日当たり 日本の大都市では、建物が密集していて、窓から見える景色は隣のビルの壁という残念な事が多々ありますが、線路沿いの物件ならそんな事はありません。それに、遮るものもなく、日当たりも良好です。 特に、アパートの採光を重視する方には、線路近くの物件がお勧めです。日本のアパートはアメリカやヨーロッパに比べて断熱性が低いため、冬 ほとんどの家庭ではエアコンに頼らざるえませんが、少しでも日当たりがよいお部屋だとなお嬉しいですよね。 通行人 線路沿いは人通りが少なく通行する人もあまりいないので、電車の音以外、あまり音に悩まされる事はないでしょう。ただし、これはアパートが線路沿いのどこにあるかにもよります。「駅の近くなのか」「駅からどのぐらい離れているのか」「車や人が通る踏切の近くではないのか」によって、大きく異なるかとは思います。 もし閑静な環境をお望みなら、不動産会社にあらかじめ周辺環境について尋ねておきましょう。ちなみに、ビレッジハウスをはじめ、一部の不動産会社では、申し込みや問い合わせなどの手続きがオンラインででき、疑問点は簡単に聞く事ができます。ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さいね。 騒音対策 線路沿いに住むのなら、通過する電車の騒音は避けられません。ただ、騒音を軽減するために打つ手はいろいろあります。 それには、音が伝わる仕組みを理解せねばなりません。音は、空気や他の物体を通して伝わります。ということは、それを何かで妨げればいいわけです。そこで、「本棚」「ワードローブ」「キャビネット」など、大型で高密度の家具を有効に配置することで、音の吸収と低減をはかってみてはいかがでしょうか。 また、アパートの構造や設計について、不動産会社にあらかじめ尋ねておくことをお勧めします。例えば、二重ガラス窓、ロールダウンシャッター、防音ガラス、窓シールは、騒音を軽減するのに大いに役立ちますし、コンクリートや鉄骨で建てられた建物なら、外部の騒音を軽減する防音性に優れています。 自分で工夫するなら、「防音カーテンを設置する」「小さな隙間や窓枠の端に防音塗料を塗る」「床に敷物やカーペットを敷く」「壁掛けを飾る」などをすることで、音を軽減することができますよ。