日本を訪れてみて、欧米のコンビニと日本のコンビニエンスストアの違いを知って、びっくりしてしまうこともあるかもしれません。日本におけるほとんどのコンビニエンスストアは、基本的な概念はそのまま導入しているので、欧米のものと大差はありません。しかしその利便性には大きな違いがあります。欧米のコンビニエンスストアは、今あるシステムにこれといった問題がないので、今以上に利便性を高めるにはどうすればいいかという視点がないのかもしれません。この記事を読んで、母国のコンビニエンスストアが、なぜ日本のようなアプローチをとらないのかを考えるきっかけにしてみてください。どうすれば、母国にあるコンビニエンスストアがもっとよくなるかについても考えるきっかけになるかもしれません。 日本全国のあちこちで展開している 日本のコンビニエンスストアの利点は、全国各地で展開されているという点です。日本全国のどの町、どの村へ行っても、必ずコンビニエンスストアを見かけます。収益を最大化できる利便性の高い場所に設置されているので、急に物が必要になった場合などには、とても便利です。日本の都心部では、ほとんどの街角にコンビニエンスストアがあります。5分ほど歩くと、すぐ数軒のコンビニエンスストアを見つけることができます。 コンビニエンスストアを併設しているホテルもあります。また どの駅にも、必ずキオスク・コンビニエンスストアが併設されています。公的施設にも必ずあります。まさに「コンビニエンス」という意味のとおりで、食べ物や飲み物を買いたい人々にとっては無くてはならない存在になっています。 ごみを捨てることができる 街中を歩いていると最初に、ごみ箱が見当たらないことに気付くかもしれません。日本では、街なかにごみ箱が設置されているということは少ないです。ごみ箱からごみがあふれ出ているという状態や、容器のポイ捨て等によるトラブルをできるだけ少なくするため、ごみ箱は設置されていません。街なかでごみ箱が見つからない時 誰しもが思い付くのはコンビニエンスストアに併設されているごみ箱に捨てるということではないでしょうか。 たしかに、コンビニエンスストアに併設されているごみ箱に、ごみとして出た容器を捨てることができます。コンビニエンスストアがごみ箱を外に出している場合は、ごみを捨てやすいかもしれませんが、たいていごみ箱を外に置かず、店内に設置していることがほとんどです。店内で購入した商品を外に持ち出して、商品から出たラップやごみを捨てるためにコンビニへ再入店するということは、もちろんかまいません。ただし、ビン類を捨てる場合には、正しく仕分けるようにしてください。コンビニでは、できるだけ多くの人に正しく利用してもらえるように、ほとんどのごみ箱には日本語と英語の両方で表記されています。 持ち帰り、テイクアウトができる コンビニエンスストアでは通常、お菓子や飲み物が売られています。ポテトチップス、日本のお菓子が置かれているコーナーもあり、旅行の道中に小腹がすいたときには、お腹を満たしてくれます。また、暖かいスナック(既製品)の取り扱いもあります。取り扱っているスナックのほとんどが、だんご、餃子、おでんのような昔ながらの日本食になりますが、フライドチキン、アメリカンドッグ、揚げ物なども売られています。 お手頃な価格で、暖かいスナックを食べることができる上、お腹がいっぱいになります。お店で調理された後は、その日から1日ほどショーケースの中に入れられます。スナックだけでなく、ベーカリーコーナーも併設されており、何種類のパンが売られています。お手頃な価格でありながらお腹がいっぱいになるので、ぜひ試してみてください。 コンビニエンスストアではさまざまなものが売られていますが、最も売れ行きがいいのは、狭いスペースに置かれてはいますが食料品です。例えば、野菜、フルーツ、地元でとれた食料品、調理された食べ物のコーナーが設けられていますが、お手頃な価格で入手できますし、とても美味しいです。夕食としては、サラダ、ラーメン、パスタ、カレーなどを500円程度で買うことができます。お手頃な価格である上に、お腹を十分に満たしてくれます。道中を急いでいるときには、既製品のサンドイッチをおすすめします。すぐに食べることができるのでとても重宝します。他にも調味料など、自炊するときに必要なものも売っています。自炊するときに足りない物があるときは、ちょっとしたものを買うこともできます。 数ある商品の中でも、特におにぎりは人気があります。具材、風味など、さまざまな種類が揃っています。昔から日本食として定番のおにぎりはよく買われているそうで、食事のメニューとして根付いています。コンビニエンスストアでは、設置されている電子レンジで、買った食べ物を温めることもできます。中には、買った食べ物や飲み物をその場で食べることができるイートインコーナーを設けているところもあります。そこでは スマートフォン等の充電スポットを設けているところや、Wifiを無料で提供しているところもあります。 急いでいる、またはイートインで食べたくない人たちには、店員が温めた食料品を袋に詰めて、フォークやナイフなどを商品と一緒に入れて持たせてくれます。そうしてもらうことで、外出先でも食べることができます。 休憩ができる 都心部にあるコンビニエンスストアでは特に、1階や2階に休憩エリアが設けられています。歩き疲れたときや仕事で疲れたときに、疲れを癒す場所として利用することができます。充電スポット、無料Wifiも整備されているのでとても便利です。一方で、静かな環境ですごすことができるので、ほっと一息つくことができます。仮眠をとる人や、たまり場、休憩所として利用する学生の姿も見かけられます。 商品を買うというわけではなく、用を足すためにトイレを利用する人もいます。しかしコンビニが都心部にある場合は、商品を買わない人で店内がいっぱいになるという事態を避けるため、トイレを設置していないところもあります。そういうときは、近くの駅にあるトイレに行くか、デパートに立ち寄ってトイレを借りるようにしましょう。 請求書の支払いができる 日本で発行された請求書の中には、バーコードが記載されているものがあります。コンビニエンスストアに請求書を持っていき、支払いをすませましょう。支払方法はとても簡単です。店員は処理方法を心得ているので、持参した請求書を一瞥するだけで、手続きを行ってくれます。ですので、日本語を話せなくても何の問題もありません。店員は請求書を確認し、バーコードをスキャンします。その後、処理内容に同意するように求められるので、タッチスクリーンの「OK」を押してください。その後、店員は請求書とレシートに支払い済のスタンプを押すので、クレジットカードか現金で料金を支払うようにしてください。 手続き自体はスピーディー、簡単に行うことができます。光熱費などを支払いたい場合には、特に便利さを実感すると思います。あとは、Amazonで購入した商品の支払いをすることもできます。バーコードが記載されているEメールを見せれば、手続きが完了します。日本ではまだまだ現金で支払うという文化が根付いているので、現金で「簡単に」支払うというシステムが導入されつつあります。また どのコンビニエンスストアにもATMが併設されており、外国の銀行にも対応しているものもあるので、緊急事態が起きたときには簡単に、スピーディーに引き出すことができます。 ローカライズされた用語、フレーズについて そもそも、コンビニエンスストアという概念は、西欧文化からきたものになります。このように 日本では、カタカナを使って、外国語のフレーズや単語などをそのまま使って表示したりします。初めて日本のコンビニエンスストアへ行くと、フレーズや単語を見て、内容をすぐに察することができるものもありますが、中には、日本人に分かりやすいように日本人仕様に内容が変換されているのもあるので、外国人からは内容を想像しづらいものもあります。ここでは、そのいくつかを紹介します。 Konbini= convenience store American Dog= corn dog Salada= salad Fried Potatos= French fries Pan= bread Toire= toilet Ginkin= cash Irasshaimase= welcome to our store Atatamemasuka?= would you like this heated? Tsuginookyakusamaonegaishimasu= Next customer, please. Kurejitokaadomoidesuka?= is a credit card ok? これらはほんの一例にすぎませんが、目を通しておくとコンビニエンスストアが利用しやすくなると思います。コンビニエンスストア自体はとても便利なので、行き慣れておくことをお勧めします。コンビニエンスストアはきっと、あなたの日本での生活をより良いものにしてくれると思います。あなたのコンビニエンスストアを見る目が変わるかもしれません。