日本におけるゴミの分別方法は、海外とは少し違います。これは、外国人にとって意外な盲点です。また、ゴミの分別や収集に伴うルールは、市町村によって異なります。分からない事があれば、市役所へ問い合わせてみましょう。必要な情報を教えてくれると思いますよ。
日本で暮らす上で、過剰包装や使い捨てのプラスチック製品は避けられません。日本社会において、リサイクルは必要不可欠なのです。
四国地方の上勝町が実施している「ゼロ・ウェイスト」の取り組みはご存じでしょうか。20年以上にわたって、町独自の厳しい基準(45種類以上の区分)に基づいた分別が実施されています。おそらく、日本全国で最も厳格なルールが施行されています。上勝町に比べると、お住まいの地域で施行されている分別ルールは、かなり緩やかだと思いますよ!
日本のゴミは、普通ゴミ、資源ゴミ、容器包装プラスチック、粗大ゴミに大別されています。
今回は、資源ゴミを中心に見ていきたいと思います。
収集場所
資源ゴミの収集場所は、一般ゴミとは異なる場合があります。詳しくは、収集場所に掲示されている貼り紙を参考にして下さいね。
日本には、ゴミ袋を入れるゴミ箱は設置されていません。指定された場所に、ゴミ袋を出しに行きます。ゴミ袋には、集められたゴミのカラスによる散乱を防ぐため、カラスよけのネットが被せられています。
収集に間に合わなかった資源ゴミや、出すタイミングを逃して自宅に溜まっている資源ゴミは、最寄りのスーパーマーケットへ持っていきましょう。店頭で、アルミ缶、ペットボトル、缶詰用の缶など資源ゴミを回収しています。必ず、指定の回収ボックスに入れるようにして下さいね。
ゴミの分別
日本では、ゴミの種類が細かく分けられています。一般ゴミに資源ゴミが混ざらないように気を付けましょう。日本人は、リサイクルに真面目に取り組んでおり、ゴミ出しに関するルールを順守しています。日本人を見習って、ゴミは正しく分別して下さいね!
また、正しい分別を促す仕組みも運用されています。日本では、分別ルール通りになっていないゴミ(例えば、ガラスが混じっている一般ゴミなど)は、収集されずに残置されてしまいます。残置されたゴミは、持ち帰って正しく分別し、改めて 別の収集日に出し直す必要があります。
できれば、ゴミの種類に応じて、ゴミ箱を用意する事をお勧めします。ゴミが出るたびに分別してもいですね。そうすれば、収集日当日に仕分けをせずに済みますからね。
ここからは、リサイクルできるゴミを品目別に紹介します。 もちろん、分別ルールは地域によって異なります。あくまでも参考程度に留めておいて下さいね。
古紙
段ボール、紙、ペーパーバッグ、雑誌、新聞、封筒、リーフレットが該当します。封筒に付いているプラスチック製のフィルム、箱に付いたセロテープなどは剥がし、種類ごと(雑誌は雑誌、新聞は新聞でまとめる)に分けてから、紐で縛ってまとめて下さい。段ボールなどの箱は、紐で縛る前に畳んでおきましょう。
容器包装プラスチック
ジュースの紙パックや牛乳パックは、水で洗った後、開いて乾かして下さい。ただし、裏にアルミニウムがついたパックはリサイクルできません。
また、食品トレイ、カップ麺の容器、卵のパック、豆腐の容器、ボディーソープやシャンプーなどの容器、レジ袋なども水洗いして下さい。
なお、飲料用、しょうゆ、酢、酒類などのペットボトルは、容器包装プラスチックに含みません。中をさっと水洗いして、ラベルを剥がしてからリサイクルに出して下さい。蓋は外しておきましょう。
空き缶
空き缶も、水洗いしてからリサイクルに出して下さい。紙のシールも剥がしておきましょう。スプレー缶もリサイクルはできますが、取り扱いに気を付けないと、爆発する可能性があります。すべて使い切ってから捨てて下さいね。穴は絶対に開けないで下さい。
ボトル
アルコール飲料、ジャムやソース、化粧品、調味料が入っているガラスの瓶も水洗いしておきましょう。蓋やキャップは取り外して下さい。栓やラベルが剥がせない場合は、そのまま出して下さい。
包装材
ご存じの通り、日本の商品は、プラスチック製の包装材で過剰に包装される傾向にあります。
近年は日本でも、「ゼロウェイストショップ」を見かけるようになりました。包装材を使わない商品を購入する事が、ゴミやリサイクルの減少、ひいては包装材の削減につながります!ですが、包装材を使わない商品を販売している店を利用しない限りは、リサイクルに取り組む必要があります。
リサイクルショップ、チャリティ、インターネット、リサイクル回収を活用する
確かに、使わない洋服や靴は普通ゴミとして処分できます。ですが、状態が良い物があれば、捨てる前にリサイクルできる余地がないかどうか(例えば、リサイクルショップに持ち込む、チャリティに出す、不要になった洋服をユニクロに回収してもらう、インターネットで販売するなど)考えてみましょう。
洋服や靴自体の状態が悪くても、使われている素材や原料は再利用する事ができます。
H&Mに持ち込めば、一袋分の洋服と引き換えに500円のクーポンがもらえますよ。(持ち込む洋服の状態は、特に問われません。)
日本のリサイクル制度に慣れるまでには、時間が掛かるかもしれません。ですが、大丈夫。すぐに慣れると思いますよ。何か聞きたいことがあれば、まずは市役所へ問い合わせてみましょう。お住まいの地域で実施されているゴミの収集日、収集場所、分別の種類について、教えてくれると思いますよ。