異文化に接すると、自分が想像しなかった反応がかえってくることがあります。例えば、アイコンタクトひとつとっても、返ってくる反応にお国柄がしのばれます。行為ひとつとっても、シチュエーションによって捉え方が異なるのです。
カルチャーショックを受けるタイミング、受け続ける期間、受けた場合の対応策については カルチャーショックを受けたタイミング・期間など本人にしか分からないため、答えを出す事は難しいのではないでしょうか。
ここでは、カルチャーショックを受けたとき、どういった対処をするべきかについて紹介します。
どのタイミングで、カルチャーショックを感じるか?
どのタイミングで感じるかは、千差万別です。例えば、空港に足を踏み入れたときにカルチャーショックを感じる人もいれば、数か月後に感じる人もいます。
家に入る前に靴を脱ぐ、夕食の席で箸を正しく使うのと同じくらい、それはささいなことからかもしれません。しかし、程度の差はあれど、まずは落ち着いて、自分と相手の文化の違いを学ぼうとする姿勢が大事です。あれも違う、これも違うと比べるよりも、自分の文化と相手の文化の似ている部分を見つけるべきなのです。相手が取った行動には なぜそのような行動をとったのか?について思いを巡らしてみましょう。
すると、文化の違いをスムーズに受け入れることができるようになり、相手の文化に対する違和感が気にならなくなるでしょう。
どれくらい続くのか?
こちらも非常に答えづらい質問です。中には、母国の文化にとらわれて、新しい習慣を中々受け入れることができないという人もいるかもしれません。受け入れようと努力しても やはりどうしても受け付けることができないという人もいます。また、自分の文化に対する思い入れがあるため、中々新しい習慣を受け入れることができないという人もいます。そのうちいつか新しい習慣を受け入れることはできるのでしょうが、心から納得し、受け入れるのにかかる時間は、 やはり人それぞれというところではないでしょうか。
長い間、同じ場所に住んでいても、どうしても受け入れられないというものは あると思います。一番いい方法は、時間をかけてゆっくりそれらを理解していき、徐々に受け入れていくという方法です。また、ストレスの原因を特定することも大切です。まずはストレスの原因を突き止め、原因を対処していくことが、その国での生活に慣れるための一歩ではないでしょうか。少しずつ試してみれば、気持ちが落ち着きます。何度も言いますが、すべてを受け入れるには、時間がかかるものです。
カルチャーショックが生じたときは、どうすればいいの?
まずは、落ち着きましょう。ことわざで「言うは易く行うは難し」といいますが、落ち着くということが肝心です。しかし、自分の感情をコントロールするということは、なかなか難しいものです。誤った対応や反応をしてしまえば、地元の住民たちとの間に溝ができてしまい、日本で住みづらくなってしまうことも考えられます。そもそもカルチャーショックというものは、いつ何時でもおこるものです。異文化に接した時、違和感を感じるという状態は、全くおかしいことではありません。
焦らずに、時間をかけて異文化に向き合ってみましょう。いつかは解消されるものです。それと、できれば友達や家族に相談したり、身近にいない場合は雇い主に相談してみましょう。誰にも相談しないで、自分一人で問題を抱え込むことは、必ずしも正しいとは限りません。他にも、ソーシャルネットワークグループに参加してみたり、日本全国で開催されている交流会に参加してみるのもいいかもしれません。もし、参加すること自体がおっくうに感じるのであれば、他のことに挑戦してみましょう。
あらかじめ、その国の文化を勉強しておく
できるだけ、カルチャーショックを受けずに済むようにするためには、事前にその国についての文化を勉強しておくことをお勧めします。 そうすることで 特定の文化に対して新しい発見、驚きを体感することはできないかもしれませんが、その文化に対する過度な期待を抱くということは避けられます。また、事前に文化を勉強していることで、人々の行動についてじっくりと観察する余裕が出てきます。すると、異文化への理解がスムーズに進み、慣れ親しむことができます。また、異文化に対して盲目的になることなく、じっくりと観察することができるようになります。
日本の文化と母国の文化は、まったく相容れないものかもしれません。しかしその文化こそが、その国に住む人々の日常生活を形作ってきたものなのです。他の国々にも日本の文化と似た習慣があるところもあります。わたしたちが、特定の国に抱いているイメージにとらわれることがなくなれば、異文化をスムーズに受け入れることができるのではないでしょうか。