日本を訪れる観光客のほとんどは、何よりもまず、全国のあちこちにあるお寺や神社を観光したいと思うのではないでしょうか。神社、お寺といえども、大学の敷地と同じくらいの広さを誇る神社・お寺もあれば、道路脇にある小さな神社・お寺もあります。お寺と神社では、利用目的や、参拝するにあたってのマナーが大きく違いますし、外観も大きく異なります。また、神聖さを保つために、一般の利用客が入れないスポットもあります。この記事では、お寺と神社の違いや、お寺や神社で守るべきマナーについて紹介します。
お寺と神社の大きさが違う
まず最初に、神社の大きさですが、お寺よりも小さいことがほとんどです。
神社はそもそも、悪霊をはらい、神様や良い霊への供え物をする場所です。また恋人や有名人がデートを楽しむスポットでもあります。日本全国のいたるところに神社がありますが、神社が建てられる場所には その経緯により様々な場所があります。東京の街中を歩いていると、10階建ての建物のビルの隙間に小さな神社を見かけたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
神社では、果物、お酒などをお供えします。また、一日に何度もお香がたかれています。お供え物の量ですが、少なくても構いません。なぜなら、地域を治める神様や霊に喜んでもらうという意味合いがあるだけだからです。神社という場所は、礼拝や祈りをささげるのではなく、ただお供えものを備えて、霊や神様を鎮めるという場所になるのです。
一方でお寺ですが、 お寺では大勢の人数を収容することができます。そもそもお寺は、お参りをする場所になります。日本のどの町にも、必ず大きなお寺があります。日頃からお参りをしにくる人もいますが、法事が開催されることもあります。
あなたの近所にも、鈴が付けられている太い綱と賽銭箱が設けられている大きなお寺があると思います。お賽銭箱には、必ずお金を入れるようにしましょう。お賽銭ですが、5円玉を入れるのがマナーだとされています。しかし、5円玉がないという場合には、他の硬貨でもかまいません。お賽銭を入れた後は、綱を引いて鈴を鳴らしてください。その後、お参りをしましょう。お参りに行くルートの途中では、各自が手を洗って、口をゆすぐための場所が設けられています。お参りをする前に、自らの身を清めることが求められます。そうすると、神様や霊があなたの祈りやお願い事を聞いてくれやすくなると言われています。
お寺と同じ敷地内に、神社が併設されていることもあります。同じ敷地に、お寺にとっての神聖な場所もあるということになります。他には、一人前の僧侶になることを目指す修行僧の修業場所として使われているお寺もあります。彼らは、寺に住み込んでお祈りをささげ、日々の修業や業務をこなしながらお寺の管理をしています。一日に数回、僧侶が唱えるお経を耳にすることがあるかもしれません。一般公開される特別行事もあります。
美術品や神具等は、触らないようにする
本殿に行くと、特に華美な絵が描かれている場合は、写真撮影が禁止されていることがほとんどです。神社に保存されている美術品や、神聖でお浄めされている神具等は、誰であろうが触ってはいけません。芸術作品として鑑賞したいという人は、写真を撮影していいかどうか聞いてみるようにしましょう。敷地内にあるもののほとんどは、写真の撮影が許可されていると思います。基本的にお寺は、お寺の世界観を世界中に知ってもらいたいと思っているので、写真撮影を快く受け入れてくれるでしょう。
言うまでもなく、それらは大変貴重なものですので、触らないようにしましょう。触ることが許されているのは、僧侶、装身具等を管理している担当者に限られています。もし、ルールを守ることなく触るそぶりを見せるのであれば、すぐにやめるように注意されるでしょう。あまりにもたちが悪い場合は、お寺への出入りを禁止されてしまう可能性もあります。自分がどこにいるのかを自覚して、細心の注意を払って決められたルールに従うようにしましょう。
おみくじの内容を明らかにする
日本のほとんどのお寺では、おみくじをひくことができます。おみくじを引くうえで、自主的にお金を支払うシステムを導入している神社がほとんどで、特にお金を入れる機械というのは設置されていません。きっと正しいことをしてくれるはずという信頼で成り立っているのです。
おみくじは日本語で書かれているお寺もありますが、大きなお寺では、おみくじが外国語で書かれているところもあります。そうすることで、外国人からの注目が高くなります。
おみくじの種類には、大吉、凶などさまざまなものがあります。凶を引いてしまったときは、引いたおみくじを境内の小さな木に結び付けましょう。そうすることで、神社の神様が悪い運を境内にとどめておいてくれるという意味合いがあります。これは、悪い運を引いてしまっても相殺できるという、とても面白い方法です。このことから、運と神社はとても深い関係があるといわれています。
お祭りなどのイベントが開催されている
日本の神社では、それぞれの神社が独自のイベントやお祭りを開催していますが、中には1年に数回開催されるものもあります。それらは祀られている神様にささげるものですが、あまり宗教色が濃いものではありません。
お寺で開催されるお祭りは、皆によく利用されます。中でも、特に規模が大きいお祭りは、新年を祝うお祭りではないでしょうか。大勢の人々が訪れるので、境内はとても混雑します。
お寺にある鐘を鳴らして、新年を無事に迎えることができたことをお祝いします。前の年に憑いた悪いエネルギーを吹き飛ばすという意味があり、慣習となっています。お寺の本殿でお参りをして、お寺の敷地内に建てられている神社にお供え物を備えてみましょう。他にもたくさんのイベントが開催されています。それぞれの神社では、独自のイベントも開催されているので、ぜひ参加してみましょう。
寺や神社で開催されるイベントやお祭りは、ぜひ見ておくようにしましょう。昔からずっと、お寺や神社は日本人に利用されてきました。お寺や神社を参拝するときは、他の人がしている行動を真似してみることをお勧めします。もし、間違ってしまったとしても、なんら気にすることはありません。少々ルールから外れてしまっていても、日本人はわかってくれると思います。もしかすると、正しいお参りの仕方や、お供え物の備え方を教えてくれるかもしれません。お寺や神社を訪れることで、楽しく日本の文化、歴史を学べます。日本を観光等で訪れるときには、ぜひランドマークとして覚えておきましょう。