和歌山の歴史
和歌山県とは「万葉集」(つまり和歌)に詠まれるほど風光明媚な「和歌の浦」からの豊臣秀吉の命名により名づけられました。
江戸時代には後の御三家の紀伊徳川家の領地(和歌山藩)であり、
古くから「木の国」といわれるほど山林が多く和歌山一帯の古称である紀伊国の由来ともいわれています。
司馬遷の「史記」によると今から約2200年程前に中国大陸を初めて統一した秦の始皇帝が不老不死の霊薬を求め徐福という人物を3000人の童男童女と共に「東方の三神山」へ遣わせたとされております。この「東方の三神山」こそが現在の日本列島であり、徐福が上陸した場所こそが現在の和歌山県といわれております。
また古代日本においては日本最古の英雄譚である神武東征神話にて日本の初代天皇である神武天皇が八咫烏に導かれ現在の和歌山県南東部の新宮市にまで至ったという伝承もあり神代の頃より歴史あるロマンが溢れ、自然名所豊かな県です。
和歌山の観光スポット
山と海に恵まれた自然豊かな和歌山
世界遺産・熊野三山・那智の滝や、空海が開いた高野山など、信仰を集める地に国内外から多くの人々が和歌山旅行に訪れます。
冬は温泉、夏は南紀白浜やアドベンチャーワールドでご家族で楽しめることと思います。
紀州と淡路島の間にある紀淡(きたん)海峡に浮かぶ無人島「友ヶ島(ともがしま)」。戦争中に使われていた日本軍の砲台がたくさん残されているほか、レンガ造りの建物に植物が絡まる風景は、廃墟ながらとても幻想的です。
その様子は映画『天空の城ラピュタ』の世界そのものだと話題を集めております。
和歌山のグルメ
和歌山県の海は黒潮の暖流と寒流がぶつかる海域で魚介の宝庫、海鮮料理やご当地ラーメン、フルーツ、梅、醤油など和歌山県にしかない地元グルメがあります。
その中でもマグロ、クエは有名です。
黒潮の暖流と寒流がぶつかる南の海域は小魚、餌が多く、マグロは脂の乗りが良いと言われています。
和歌山県の勝浦漁港は日本有数の生マグロの漁港。
旬は12月~3月、漁獲されるマグロは瞬間冷凍せず生きたまま水揚げされる為、鮮度がよく、冷凍マグロと違った風味で大変美味になります。
那智勝浦町、串本町などの料理店や旅館では、生マグロ料理が看板メニューとなっているところが多くあります。地元ならではの新鮮なマグロが食べられます
旬が10月~12月のクエは日高町の沖合の岩場に生息し、昼は岩陰や洞口の中に潜み、夜には沿岸付近までやってきて魚類、イカ、伊勢海老などを餌としています。
ハタ科の高級魚で、大きいものでは体長1メートル以上にもなる大型魚です。
見た目には反して、その身は美しい白身で、脂がのっていて美味の魚になります。
定番の鍋のほか、刺身、あぶり、ヒレ酒なども美味で、相撲界では、ちゃんこ鍋の具材として馴染み深い食材となります。
和歌山エリアの今後
百貨店やファッションビルがあり町がにぎわっていたのはもう何年も昔の話。
大規模商業施設の郊外化、大手ロードサイド店の台頭などにより全国の地方都市で、中心市街地の衰退が問題となる中、和歌山もこれまで幾度となく「中心市街地の活性化策」が検討されてきました。
それに伴い閉校となった小学校、中学校の跡地に以下3校の大学が開学しました。
- 東京医療保健大学和歌山看護学部
- 和歌山信愛大学教育学部
- 和歌山県立医科大学薬学部
上記3校の大学の誘致は和歌山にとっては非常に大きな転換期となりました。
過疎化にあえぐなか、大学誘致に伴う学生が増えれば飲食店や周辺施設が潤い、アルバイトなどの雇用も生まれて好循環となります。
また、学生を対象としたマンションが建設され建築業界や不動産業界、その他生活に関連するサービス業なども発展します。
もちろん町開発や大学の誘致はその町の構造やあり方をかえるメリットがありますが、反対に開発や誘致に失敗し人がこないとなるとコストだけがかかるというリスクもあります。
今後の和歌山は学校を誘致した【学園都市】というだけではなく、和歌山という街に1日でも2日でも滞在してくれる観光客の呼び込みが次の課題となってくると思います。
特に駅から主要観光地への電車アクセスは決して良いものとは言えず、和歌山県自体が車社会の状態となっております。
今後はこの駅周辺や観光地へのアクセスを如何にスムーズに行えるかの【導線づくり】も必要になってきますので公共交通機関の利便性向上は欠かせません。